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宮沢りえ、横領に手を染め堕ちていく役に困惑も……映画『紙の月』で7年ぶりの主演

Entame Plex 2014年8月22日 16時6分

11月15日より公開の映画『紙の月』の完成報告会見が8月21日に都内で開催され、主演の宮沢りえをはじめ、主要キャストの大島優子、小林聡美、原作者の角田光代、そして吉田大八監督が登壇した。

本作は、女性を中心に支持を得ている直木賞作家:角田光代の長編ベストセラー小説『紙の月』を、日本アカデミー賞受賞作「桐島、部活やめるってよ」を世に送り出した鬼才:吉田大八監督により映画化。舞台はバブル崩壊直後の1994年、何不自由ない平凡な主婦が起こした巨額横領事件をめぐり、彼女が社会から堕ちていく様をスリリングに描いた感情ゆさぶる衝撃のヒューマンサスペンス。この日登壇した宮沢、大島、小林のほか、池松壮亮、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司と重厚で豪華なキャスト陣が脇を固めている。



2007年に公開された映画「オリヲン座からの招待状」以来、実に7年ぶりの映画主演となった宮沢は「7年間沸々と溜めていたものを出し切りました」と話し「7年間サボっていた訳じゃなくて(笑)舞台を中心に活動していたので……。タイミングって私はすごく大事だなっていつも思っていて、そろそろ映画をやりたいなと心の中で思いながら過ごしていたときに(主演の)お話をいただいて。衝撃的なシーンもありますし、今までやったことのないような役だったので、出演を決めるのに時間がかかりましたが、吉田監督と仕事してみたいということと、見たことのない自分に出会いたいという思いで(出演を)決めました。案の定、画面には本当に見たことのない自分の顔があって衝撃でした」と振り返った。



宮沢演じる主人公・梅澤梨花を追い詰めていく先輩事務員・隅より子を演じた小林は「普段は私、親しみやすいキャラクターなのですが(笑)、厳格な勤続20年以上のキャリアを持つお局的な銀行員役ということだったので、親しみやすさを感じさせないとっつきにくい人に見えるように演じました。(仕上がりを)自分で観て想像以上に怖かった」と、宮沢と同様に、普段あまり演じない役どころに困惑した様子を語った。



昨年公開の「劇場版 SPEC ~結(クローズ)~」に出演して以降、AKB48を卒業してからは初の映画出演となった大島は「先輩方のお芝居を間近で見れて、その空気とか芝居への取り組み方や姿勢などを勉強させていただきました。それに感化されるように繊細に緊張感を持って演じました。宮沢さん演じる梅澤梨花とどう対峙していくかというところを観ていただけたら嬉しいです」と、宮沢と小林の演技にとても感銘を受けたようだった。



2011年公開の「八日目の蟬(せみ)」以来の映画化となった原作者の角田は「映画になるのはいつも嬉しい。まず度肝を抜かれました。(劇中に)何ひとついいことは起きないんですけど、観た後は爽快な気分になりました。私にはとても書けないですね(笑)」と作品を観ての感想を述べると、宮沢に「書いてますよ」とツッコまれて笑いを誘う一面も。

吉田監督は「初共演の宮沢さんと小林さんがいて、そこに大島さんまでいるっていうこの感じは褒めて欲しいなと(笑)。すごいことしたなって結構自己満足してます」と言いつつも、仕上がりにはとても手応えを感じている様子で「一人でも多くの方に作品を観てもらいたい」と最後に作品をアピールして会見を締め括った。

映画『紙の月』は、11月15日(土)全国ロードショー。

©「紙の月」製作委員会

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