Infoseek 楽天

NHK『ごちそうさん』の源ちゃん、新選組に入隊

Entame Plex 2014年10月9日 19時27分

多くの人が知るように、幕末の武装組織『新選組』をテーマにした物語は数限りなくある。司馬遼太郎の小説『燃えよ剣』や『新選組血風録』にはじまり、マンガやアニメなど、多くのメディアの題材として取り上げられているのは、個性あふれる隊士たちの生き様が、いまだに人々の心をとらえて離さないからだろう。

かつて俳優:上川隆也も属していた人気劇団『キャラメルボックス』が手がける“立川迅助シリーズ”もそのひとつだ。この演劇は学問も剣術もからっきしダメ、ただ走ることは誰にも負けない、という架空の隊士:立川迅助が、様々なドラマに巻き込まれていくというもので、全部で3部構成になっている。

物語には新選組一の美形剣士とうたわれた沖田総司や、鬼の副長と称される土方歳三、反目する坂本龍馬などが登場。史実にそった彼らの人間模様を『キャラメルボックス』が独自の視点で描き、2011年には最終章『降りそそぐ百万粒の雨さえも』が初演し、このシリーズは無事に幕を下ろした……はずだった。

しかし、これは大きく覆されることになる。大手芸能事務所ワタナベエンターテインメント(以下、ナベプロ)の社長である渡辺ミキから『キャラメルボックス』にラブコールが送られたからだ。実は渡辺、同シリーズの大ファンとのこと。“迅助たちの別の物語が見てみたい!”と脚本・演出を担当する成井豊に告げたところ、成井が承諾。立川迅助を主役とした新しい第4部『駆けぬける風のように』の公演が決まった。



この舞台は『キャラメルボックス』と、ナベプロに所属する男性若手俳優集団のD-BOYSとのコラボレーションで実現される。これを記念して公演初日同日、池袋サンシャインシティ劇場にて出演者たちによる記者発表会が行われた。主役の立川迅助は、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』の“源ちゃん”役で一躍名をあげた和田正人が演じ、座長もつとめることに。

「しゃべりたくてしょうがないんだ!!」と、舞台初演を数時間後に控えてかか、ハイテンションでしゃべり倒す和田。「今回、終わったシリーズをもう一度スタートするということで、なんかパイレーツ・オブ・カリビアンみたいな」と言うと「世界観がぜんぜん違うから」と、この日一緒に登壇した出演者:遠藤雄弥、陣内将、堀井新太から総ツッコミが。



D-BOYSは舞台だけでなく、テレビドラマなどでも活躍がめざましい。「そうした経験は舞台に役に立っているのか?」と記者から質問が飛ぶと、再び和田が「今までD-BOYSの舞台は修行の場だと思っていた。でも受け身の姿勢でなく、これからはテレビや映画で得たことを舞台に持ち帰って作品に貢献したい」と熱く語った。

見どころを聞かれると「わたくし、役柄的に舞台上を駆け回りますのでそこは見てほしい」と元セミプロのランナーという変わった経歴をもつ和田らしいコメントが。“どれくらい走る?”という問いには「移動はせず、その場でずっと走ってます。舞台に限りがあるので」。身体もしっかり作り込み、体脂肪も1ケタをキープしているそうだ。



常に笑いが絶えない稽古場だった、と座長:和田の人柄を映画『永遠の0』『ホットロード』などにも出演している若手実力派俳優:遠藤雄弥が評する。

「人と人とが支えあった幕末という時代を、現代に生きる僕らが表現することの意味は? ということも考えさせられる舞台。そんな作品の真ん中に立つピッタリの人だと思う」(遠藤)

舞台で大事なことのひとつとして、いかに客席に声を通すかということがある。それを大きな声で訴えるのは、フジテレビ系ドラマ『GTO』にも出演した最年少の堀井新太。“なるほど。ではノドのケアはどうしているのか?”という問いに、堀井の答えは「のどアメ」。

「おまえ、小学生かよ。あるだろう……なんか、漢方飲んでますとかさあ!」と和田が落ち着いた遠藤に声をかけると、遠藤は真顔で「えーと……のどアメですね」。



舞台『駆けぬける風のように』は、10月9日(木)よりサンシャイン劇場で初演、11月1日(土)に名古屋の名鉄ホールで千秋楽を迎える。「時代が激動するさなか、新選組が、陸援隊が、海援隊がみんなそれぞれの志を持って生きている。自分の命より大事なものに向かってひた走る、そんな彼らの姿をぜひ見に来てほしい」と最後に和田はコメントした。

D-BOYS 10th Anniversary Dステ 15th
『駆けぬける風のように』
【東京】サンシャイン劇場 2014年10月9日(木)~10月19日(日)
【大阪】梅田芸術劇場 2014年10月24日(金)~10月26日(日)
【名古屋】名鉄ホール 2014年10月31日(金)~11月1日(日)

この記事の関連ニュース