俳優の松坂桃李と西田敏行が初共演、そしてシンガーソングライターのmiwaが映画初出演も果たした『マエストロ!』が、1月31日(土)より公開となる。本作は、さそうあきらの「マエストロ」(双葉社刊)を原作に、『毎日かあさん』でヒットを飛ばした小林聖太郎監督が映像化した感動“オーケストラ”エンターテインメント。初の楽器演奏に苦戦したという主演の松坂桃李に、映画にまつわるさまざまな話題を聞いた。
――楽器に触れることが初めての方が多かったそうですが、現場の様子はいかがでした?
「全員が初めての状態のスタートでしたが、でもそれがいい具合に作用したと思います。コンサートのシーンは5日間ほどかけて、顔が土色になりながら撮っていたシーンでもあって、観ていて苦労がよみがえりました(笑)。でも、たくさん練習できるということで最後の方に撮ったのですが、おかげで団結感が生まれました。撮影が終わって、打ち上げでは、皆すがすがしい表情に戻って、美味い酒をいただいて。苦労話に花が咲きました(笑)」
――ヴァイオリニストの主人公を演じる上では、事前の準備や練習も大変だったのでは?
「こなさなければいけない課題は少なくなかったですが、ある種、主人公の香坂を演じる上で僕が未経験なことはプラスになったと思います。彼が求める音楽性はとても高く、『この世で一番美しいものは音楽!』と言い切ってしまう音楽人間なので、コンサートマスターとしての彼がこなそうとするハードルと、小林聖太郎監督が要求するハードルの高さが同時に迫ってきて、いい緊張感が漂うなか、その糸が切れずに撮影を進められた気がします」
――豪華キャストの共演も注目ポイントですが、皆さんと現場での楽しいエピソードはありました?
「楽しいというか、皆さん楽器に真剣に向き合っていたので、会話という会話はなかったですかね。ある種、殺伐とした空気(笑)。でも、チームワークはばっちりで、時間さえあれば楽器が置いてあるセットにこぞって移動して練習していました。練習する人が後から加わって、ちょっとしたオーケストラ感が出来上がって、本番に入るみたいな。それこそ会話じゃなく音楽を軸に皆が集まってくる空気が、いいグルーヴ感を生んでいたと思います」
――改めて、今回、『マエストロ!』でクラシックに触れて、何か想うことはありましたか?
「身近に感じることができましたね。以前は敷居が高いイメージがあったけれど、それを払拭してくれました。交響曲『運命』『未完成』を扱いましたが、名前は知っているけれど、最後まで聞いたことはなかった。でも本当にいい曲で、心底感動して。クラシックがここまで長く演奏され続けている理由も正解がないからかなというか、ベートヴェンたちしか知るよしがないものを後世の人が解釈して演奏する、とても奥が深いものだと思いましたね」
――最後になりましたが、『マエストロ!』の公開を待っている方にメッセージをお願いします!
「最後に小林監督がこだわりぬいたコンサートシーンがあって、まるで、あるオーケストラのドキュメンタリー映画を観ているような、そういう気分になっていただけると思います。自分が出ている映画ですけれど、本物のようなコンサートを鑑賞した後のような気分に浸れ、これが1,800円で楽しめてお得です(笑)。最後の最後まで音楽という時間を堪能できる作品に仕上がったと思いますので、『マエストロ!』に期待していただければと思います」
© 2015「マエストロ!」製作委員会 © さそうあきら/双葉社
取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)
――楽器に触れることが初めての方が多かったそうですが、現場の様子はいかがでした?
「全員が初めての状態のスタートでしたが、でもそれがいい具合に作用したと思います。コンサートのシーンは5日間ほどかけて、顔が土色になりながら撮っていたシーンでもあって、観ていて苦労がよみがえりました(笑)。でも、たくさん練習できるということで最後の方に撮ったのですが、おかげで団結感が生まれました。撮影が終わって、打ち上げでは、皆すがすがしい表情に戻って、美味い酒をいただいて。苦労話に花が咲きました(笑)」
――ヴァイオリニストの主人公を演じる上では、事前の準備や練習も大変だったのでは?
「こなさなければいけない課題は少なくなかったですが、ある種、主人公の香坂を演じる上で僕が未経験なことはプラスになったと思います。彼が求める音楽性はとても高く、『この世で一番美しいものは音楽!』と言い切ってしまう音楽人間なので、コンサートマスターとしての彼がこなそうとするハードルと、小林聖太郎監督が要求するハードルの高さが同時に迫ってきて、いい緊張感が漂うなか、その糸が切れずに撮影を進められた気がします」
――豪華キャストの共演も注目ポイントですが、皆さんと現場での楽しいエピソードはありました?
「楽しいというか、皆さん楽器に真剣に向き合っていたので、会話という会話はなかったですかね。ある種、殺伐とした空気(笑)。でも、チームワークはばっちりで、時間さえあれば楽器が置いてあるセットにこぞって移動して練習していました。練習する人が後から加わって、ちょっとしたオーケストラ感が出来上がって、本番に入るみたいな。それこそ会話じゃなく音楽を軸に皆が集まってくる空気が、いいグルーヴ感を生んでいたと思います」
――改めて、今回、『マエストロ!』でクラシックに触れて、何か想うことはありましたか?
「身近に感じることができましたね。以前は敷居が高いイメージがあったけれど、それを払拭してくれました。交響曲『運命』『未完成』を扱いましたが、名前は知っているけれど、最後まで聞いたことはなかった。でも本当にいい曲で、心底感動して。クラシックがここまで長く演奏され続けている理由も正解がないからかなというか、ベートヴェンたちしか知るよしがないものを後世の人が解釈して演奏する、とても奥が深いものだと思いましたね」
――最後になりましたが、『マエストロ!』の公開を待っている方にメッセージをお願いします!
「最後に小林監督がこだわりぬいたコンサートシーンがあって、まるで、あるオーケストラのドキュメンタリー映画を観ているような、そういう気分になっていただけると思います。自分が出ている映画ですけれど、本物のようなコンサートを鑑賞した後のような気分に浸れ、これが1,800円で楽しめてお得です(笑)。最後の最後まで音楽という時間を堪能できる作品に仕上がったと思いますので、『マエストロ!』に期待していただければと思います」
© 2015「マエストロ!」製作委員会 © さそうあきら/双葉社
取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)