照明が落ちるとドーム内に色あざやかな映像が広がり、その中央には光輝くハリアーの姿が……。これは先日おこなわれた新型ハリアーのPRとして制作されたアート、「ミラーハリアー」のエキシビションテストの様子だ。
この「ミラーハリアー」に使われているのは『リフレクションマッピング』という映像手法。円形ドームに向けて投射した映像を鏡面に仕上げた対象物(ハリアー)に反射させてマッピングする、というめずらしい試みだ。
近いものとして、立体物をスクリーンに見立てて映像を貼りつける『プロジェクションマッピング』があるが、これとは似て異なる。こちらは東京駅丸の内駅舎保存/復原工事の完成を祝う「TOKYO STATION VISION」や、増上寺でおこなわれた、きゃりーぱみゅぱみゅによるライブイベントなどでご存知の方もいるだろう。
炎や水の映像、そしてハリアーを表現するメッセージが11mのドーム内の360度を目まぐるしく変化させ、ハリアーがそこにとけ込んでゆく。
新しいハリアーの持つ、どんなシーンにも似合う適応性を具現化したかったと、今回の総合企画演出を担当するディレクター及川晃さんは語る。
「周囲に広がるエレメントな風景をハリアーに映し込むことでそれを形にしました。ドーム内を駆けめぐるさまざまな言葉も、相反する洗練と野生といったこの車のもつ二律背反のハイブリッドさを表しています」本番ではサバンナや都会のビル群などのグラフィックも取り入れていくとのことだ。
また、このインスタレーションの前にいる人がミラーハリアーに映りこむことで、まるで自分がその場所と一体になっていると錯覚させる狙いもあるそう。「自然や都会的な空間の中で、どこに立っているのがいったい自分らしいのか、そんなことも考えてもらえるとうれしいですね」
この「ミラーハリアー」は、1月30日から東京ミッドタウンのキャノピースクエアを皮切りに、各地にて公開される。