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吉村界人、福島の“今”をリアルに切り取った主演映画「ハッピーアイランド」に込めた想いとは……

Entame Plex 2015年12月28日 21時37分

2016年12月に劇場公開予定の映画「ハッピーアイランド」の主演を俳優の吉村界人が務めることが明らかになった。

主演の吉村が演じるのは、過去に傷害事件を起こし、仕事を転々とし中途半端な人生を送ってきた青年:安田真也役。ある日仕事を辞め、父親から親戚がやっている福島での農業の仕事を紹介された真也は、東京から福島に出て嫌々ながら農作業をはじめ、現地の人たちと触れ合う中でやりがいを見出そうとしていた矢先、育てた作物が今もなお東日本大震災による原発事故の風評を受けるという現実を突きつけられる。風評に苦しみ、戸惑い葛藤しながらも、現実と向き合い前を向いて“今”を生きていく姿を通して、福島で生きる人々の日常を色濃く映し出している。



キャストには、吉村のほか、震災で妻を失った農家役を萩原聖人、主人公・真也を優しく見守る保育士役を大後寿々花が演じることが決定している。そして、メガホンを握るのは、本作が初監督・脚本作品となる渡邉裕也。福島県須賀川市出身の渡邉監督は、この作品を通して、「“いろいろな風評や現状を受け止めながらも、変わらずにこれまでの日々の営みを守っている”という前向きなメッセージを伝ていきたい」とコメント。

今夏、同県浪江町で自主短篇映画を撮影した吉村にとって、福島での撮影は本作で二度目となる。東京都渋谷区で生まれ育った吉村は、今回の撮影で初めて地方での生活を経験。「”美味しかったです。御馳走さまでした”という僕の言葉に、初対面にも関わらず、泣きながら”作ってよかった”と言ってくれたおばあちゃんがいました。簡単に、愛や温かい心とは言いたくないけれど、東京で22年間生きてきてこんな経験は初めてでした」と、ロケ地となった民家での食事休憩の時のエピソードを明かした。

現在、福島での撮影は佳境を迎えており、吉村は「福島に実際に住む人の優しさとか、淀みが一切ない笑顔を見た後だと、その人たちが闘っている問題を同じ立場で考えるようになったというか、本当の意味で現地の方々に寄り添えるようになった気がします」とメッセージを寄せている。

フィクションでありながらリアルな福島の“今”を伝えるべく、渡邉監督と吉村という新進気鋭タッグで贈る映画「ハッピーアイランド」は、2016年12月に劇場公開予定。

©ExPerson

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