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家入レオ“初めて清々しい気持ちになれた……” 渾身の新曲『Hello To The World』が完成!

Entame Plex 2016年2月23日 13時0分

“この曲は本当に作ってよかった”
“久しぶりに音楽をやっていて楽しかった”
“音楽を続けていく上でフックになる曲になった”

これまで数多くのヒット曲を生んできた家入レオがそう語るぐらい、彼女にとって思い入れの強い作品となった新曲『Hello To The World』。
その背景、そしてそこに込められた思いとは……。



さらに、デビュー5周年を迎えた2016年は彼女にとって勝負の年とのことで
“2016年は音楽漬けの1年にしたい……ここでダメだったら違うことを始めるぐらい打ち込みたい”
と意欲を見せる家入レオ。
新たに始まる彼女の第二章を知るべく、話は2015年を振り返るところから……。

「2015年は20歳という節目と、よくアーティストの方がアルバムを3枚リリースするとひと区切りと言われていますが、私もちょうどそのタイミングで。大きな区切りが同時にきて、すごく自分の未来について考えたし、これからのために音楽の種を蒔いた、そんな1年でした。それが今回の曲にも繋がったと思います」

――2015年は切り替えの年だったんですね。

「新たな一歩を踏み出す準備期間でしたね。2016年は音楽漬けの1年にしたくて。ここでダメだったら違うことを始めるぐらい打ち込みたいと思っています」

――スゴい覚悟ですね。でも、そんな1年のスタートとなるのが今回のシングル『Hello To The World』。

「この曲は本当に作ってよかったと思っていて」

――これまでの作品もそう思っていたわけじゃない?

「思ってはいたんですけど、初めて清々しい気持ちになれたというか……今まではどこか葛藤する部分があったんでしょうね」

――それは意外ですね。

「常にもがいていて、努力もしていたつもりなんですけど、どこか他力本願だったというか……。しかも、それを悟られたくなくてシャットダウンしていた部分もあって。もちろん、今までリリースしてきた曲は全部大好きだし、すごく愛を込めて作ったんですけど、どこか苦しんだ者勝ちみたいな気持ちで走ってきていたんですよね。純粋に音楽を楽しめなくなってきていたんです。17歳でデビューして、当時の私には抱えきれないようなこともたくさんあって。それに、結果を残さないと次はないという中でやっていたので、いつも苦しんだ分だけ明るい未来が待っているという精神論に落ち着いちゃっていたんです」



――傍目にはわからないプレッシャーがたくさんあったわけですね。

「一時は究極的に追いつめられていましたね。だから、曲は全部愛してるんですけど、どこか暗さがにじみ出てしまっていたところもあって。でも、今回はいろいろなものから解き放たれて、音楽をやっていて楽しかったです」

――それって曲調にも関係があるんですかね。今回はすごくアッパーな曲になっていますが。

「あると思いますね。今までバラードとミディアムが続いていたので、アッパーな曲をリリースしたいとも思っていましたし。ただ、リリースの予定もなかったので、ひとまずライブで盛り上がる曲を、ってところで新しいサウンドプロデューサー、多保(孝一)さんと一緒に作っていて。それで、曲ができあがってみて、今回初めてスタッフに“この曲をリリースしたい”って伝えたんです。そしたら、みんなすごく嬉しそうにしてくれて。それは本当に印象的でした。私にとって今回の曲は、音楽を続けていく上でフックになる曲になったと思います」

――家入レオと言うと『君がくれた夏』や『Silly』などバラードのイメージが強い。それだけに今回のシングルは鮮烈な印象がありますね。

「イメージも変わりますよね。私、今まで流行歌に対する不安みたいなものがすごくあったんです。ビートルズやシェリル・クロウとか、いつの時代でも聴ける、流行りとは違ったものを目指していたんですよ。最新のものを取り入れることに抵抗があったんです」

――普遍的なものを目指していたんですね。

「私の曲はよく懐かしい感じがするって言われていたんですけど、そういった要素を今回は意識せずに今のサウンドに近づけたんです。家入レオっていう音楽の中に時代のエッセンスを2、3滴入れて」

――確かにフレッシュな感じ、瑞々しさを感じますね。

「それは自分自身求めていた部分でもあって。私はすごく恵まれていて、たくさんの人にお世話になって感謝しきれないんですけど、正直な話、こんなに悩まず駆けあがっていくものだと思っていたんです。『君がくれた夏』にしてもなかなかできなくて。結果的にすごく支持していただいて驚きましたけど、そこで自分なりに分析した結果、あの曲はいろいろな人の気持ちが入る隙間があったんだなって思ったんです。それまでは自分が、自分がっていう思いが強かったんですけど、あの曲は1歩半引いていたというか」

――客観的に見ることができた?

「そうですね。やっぱり、やりたいことをやるには結果が必要だし、私は今までの曲を全部いろいろな人に聴いてほしい。それも長く愛してもらいたいんです。そうなると、今この瞬間の自分の音楽が出ていないと家入レオの過去の作品を聴こうとは思えないんじゃないかって思って。だから、過去の自分を愛してもらうためにも今頑張ろうと思ったんです」



――今回はタイトルからして新しい扉を開く感じがあり、なおかつ“WORLD”という言葉がすごく印象的でした。

「世界は変わらないんだなって思ったんですよ。変われるのは自分だって。魔法もないって言ったらそこで終わりですけど、あると言ったら世界がすごく鮮やかに見えたりする、信じるか信じないかの差だったら、信じた方がいいなって思って。そういうポジティブな思いが歌詞に繋がりました。デビュー以来すごく不安で、どこかで確かなものを求めていたり、羅針盤的なものを信じすぎていた部分があったんですよね。でも、それもきつくなってきて、どうせ未来への不安が消えないんだったら、自分が思うようにやって後悔した方がいい、そう思ったら世界が広がったんです」

――『Hello To The World』は、今の家入さんの気持ちとすごくリンクしているんですね。

「いまの心境そのままですね。リアルタイムにここまで自分の気持ちをストレートにさらけ出したのも初めてかもしれません」

――今回はその他にもNHKみんなのうた2-3月の新曲『オバケのなみだ』も収録。

「これはすごく嬉しかったですね。20歳になって、まだまだですけど大人の立場、守る立場になって、子どもたちに何か伝えられたらいいなって思っていたんです。それだけにこのお話をいただいたときは本当に嬉しくて」

――どんなメッセージを伝えたかったんですか?

「一番はピュアな気持ちを持ったまま大人になってほしいということ。小さいころにしか見えない世界、聞き取れないもの、触れられないものがあったんだって、私自身失って初めて気付くことがたくさんあったんですよね。そういった純粋さを守っていきたいし、そのまま大きくなってねって伝えたかったんです。しかも、私も小さいころに聴いた曲は今でもずっと残ってますし、これこそ長く愛される曲になるんじゃないかなって思って。すごくやりがいがありました」

――ちなみにオバケは信じる方?

「結構信じますね(笑)」

――この2曲の他にも、『君がくれた夏』のピアノバージョンも収録。これは去年配信されてすごく話題になった曲ですが。

「そうなんです。だから、CDでも残しておきたいなと思って。『君がくれた夏』はすごく記憶に残る曲になったし、私を大きくしてくれた曲。家入レオの名前よりも先行してる感じさえします」

――さらに初回限定盤には2曲のカバー曲が入っていたりと豪華な仕上がりですが、この後にはそろそろアルバムも?

「日々制作はしているので、良いお知らせができるように頑張ります。でも今年は本当にスケジュールがすごいことになってます」



――でもそれは望んでいるところでもあるんですよね。

「私、考えたんですよ。自分の幸せってなんだろうって。そしたら、東京で泣きながら、傷を負いながら、時に笑いながら音楽をやっている日々が一番幸せなんだって気付いて。慌ただしくて何が起こるかわからない、先の読めない感じですけど、それが楽しいんですよね」

――人生ってそんな感じですよね。振り返ってみて、ようやく楽しかったことがわかったり。

「そうなんですよね。そこにようやく気付きました。それに、たくさんの人が私に時間を費やしてくれたこの5年間は本当に何ものにも代え難いものだったんです。当たり前ですけど、最初は追いつけない悔しさとかがあってすごくて大変でしたけど、そうやってもがいていたからこそ今があるんだと思います」

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