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今回で本当に終わるのか!? 佐藤嗣麻子監督『アンフェア the end』インタビュー!

Entame Plex 2016年3月2日 20時52分

篠原涼子主演の刑事ドラマのシリーズ最新作にして完結編『アンフェア the end』のBlu-ray&DVDが本日2日に発売を迎えた。2006年の連続ドラマとしてスタート以来、同シリーズの軌跡はスペシャルドラマ、劇場版3作と華々しく、そのフィナーレも大ヒットで幕を閉じた。その育ての親にして最終章のメガホンも取った佐藤嗣麻子監督は、「今回で本当に終わりです(笑)」と宣言する。そんな『アンフェア』との10年、“戦友”篠原との10年について佐藤監督に話を聞いた。



――今回もセリフなどの、ファン泣かせの遊び心が楽しかったです!

「『無駄に美人』は原作にあるセリフで、ラストなので『馬鹿か、お前は!』も含めて、決め台詞的なものはすべて使おうということにしました。ただ、『無駄に美人』は最初、忘れていて脚本に書いてなくて、現場で気づいて撮りました。そういう事情でワンテイクだけしかなかったんですけど、それを使ってみました」

――『馬鹿か、お前は!』は、知っている人はドキッとしますよね(笑)。

「『馬鹿か、お前は!』は、言われた相手が実は犯人ということがこれまでにあったので、使わないほうがいいのでは? という声もありましたが、『アンフェア』って全員が犯人だろうと思って観ているものなので、その人が犯人とわかったところで、それはそれでいいのではということになりました。何も伏線を張らずに、いきなり掃除のおばさんが出てきて真犯人、みたいなことになるよりはいいと思います(笑)」

――今回の撮影中のエピソードを教えてください。

「『無駄に美人』のシーンでは、アドリブ的に言ってもらったんですけど、涼子ちゃんが本当に照れちゃいまして。本当に照れちゃって、その後にゲラゲラ笑いすぎて、撮影ができなくなっちゃいました。ちょっとツボに入ったみたいです(笑)」

――the answerの時は、雪がなくて大変だったこともありましたよね。

「隠れ家のシーンでは、雪がない設定なのに雪が降ってしまい、スタッフ総出で雪かきをしなくちゃいけなかったんです。反対にthe answerの時は雪がほしいシーンで雪がなかったので皆で雪をまいた思い出がありますが、今回も大変でした。あの時は雪を足したのですが、今回は要らなかったという(笑)」

――シリーズの特色でもあるアクションも迫力満点でした。

「ワンカットで車がクラッシュするところは、技術的なこだわりですけどね。クルマの中のシーンは全部グリーンバックで、実はスタジオ撮影なんです。外で撮ると手間がかかって大変で、セリフが上手く録れないことがあるんです。だからスタジオにしました。ちゃんと車の中のお芝居を撮りたかったので。交通規制も年々厳しくなっていて、スピードが出ている映像がそもそも撮れないんです。ある程度、背景にスピードがほしい場合、合成したほうが迫力が出るんです」

――この10年、篠原さんとプレイベートで話す時間もありましたか?

「飲みに行った時などに、次に何をやりたいか話すことはありました。セリフの言い回しでアイデアをもらったりしました。今回も一条(佐藤浩市)とのラブシーンのセリフは当初はもうちょっと理屈っぽかったのですが、少し変えました」

――言ってみれば、戦友のような関係ですか?

「戦友……と言われれば戦友でしょうか。一緒に作ってきているので、あまり話さなくとも通じ合っているというか。撮影していて『もう一回お願いします』と言うと、『今のはよくなかったんだなってわかるんです』って涼子ちゃんが言っていましたよ」

――最後に聞きますが、今回で本当に終わりですか?

「終わりです(笑)。雪平を演じている涼子ちゃんはまだ続けたそうでしたけど。ふたりで『アンフェア』じゃない新しいジャンルというのがいいかもしれないですね」

映画『アンフェア the end』のBlu-ray&DVDは、本日2日リリース!

発売元:フジテレビジョン
販売元:ポニーキャニオン
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