「アーマーゾン!!」の掛け声とともに変身する、シリーズ内でも異色の仮面ライダーアマゾン。そのアマゾンを原点とした特撮ドラマ「仮面ライダーアマゾンズ」が、Amazonプライム・ビデオで2016年4月より独占配信された。アマゾンの怪奇性や多重的なテーマもしっかりと受け継がれているこの作品は、大人の目にも耐えうる内容で話題を呼び、とうとう7月3日からBS朝日、7月6日からTOKYO MXにてテレビ版の放送がスタート!
そこで今回、主人公の水澤悠(みずさわはるか)を演じた俳優・藤田富と、ヒロインである水澤美月(みずさわみづき)役の女優・武田玲奈に、新たな展開を見せる今作の魅力について話を聞いた。
――すでに撮影は終了したそうですが、あらためて今の心境は?
藤田富(以下、藤田)「インターネット配信で仮面ライダーのドラマをやると聞いたとき、まず純粋に驚きました。でも7月からは地上波で放送が決定していて、その後は海外でも流れるとか…どんどん話が広がっていくのは、なんだかすごいなって」
――それだけ評判を呼んでいるということですね。
藤田「ありがたいです。それに、仮面ライダーといえば定番のおもちゃであるライダーベルトですが、なんと、『アマゾンズ』のものも発売されたんですよ! 『仮面ライダー展』でも除外されるのかな、と思っていたら、ちゃんとフィギュアもあって」
武田玲奈(以下、武田)「私は、仮面ライダーという歴史のあるコンテンツに参加できることがうれしくもあり不安でもありました。でも、人間味とドラマ性のあるストーリーで私自身も引きこまれて撮影を楽しむことができました。演技もいつの間にか入り込んでしまいましたね。とてもいい勉強になりました」
――撮影が終わりひと段落して、お互いに再会してみていかがですか?
藤田「いや、1カ月会わないうちに大人になったなーって」
武田「そんな経ってないのに……(笑)」
――2017年からはシーズン2が決定しているとか。それには当然、おふたりも参加するんですよね?
藤田「それがわからないんですよね。もしかしたら、シーズン1の最後に死んでいるかもしれないので。あとは監督にいかにアピールできるかですよね」
武田「出れるといいですね(笑)」
――ところで、劇中でおふたりは義兄妹の設定ですが、武田さんから見て悠(藤田の役)のような兄はどうですか?
武田「私的には…あんなお兄ちゃんはイヤです」
(一同爆笑)
藤田「家に帰って、悠がいたらイヤなんだ?」
武田「そうですね。ちゃんと働いて欲しい…。性格的には優しくていいんですけど」
藤田「社会的活動をしろと。もっともですね、健全な女子の意見ですよ……(苦笑)」
――反対に藤田さんから見て、美月(武田の役)のような妹はどうですか?
藤田「劇中では学校でイジメを受けていますが、僕だったら殴りこみですよ。『許さんぞ!』って」
――アマゾンに変身して殴りこんだら大パニックですね。ところで、おふたりは「仮面ライダー」についてどんな思い出がありますか?
武田「私は小さい頃にアニメ『プリキュア』とセットで見ていました」
藤田「僕はリアルタイムで『仮面ライダーアギト』です。毎回ドキドキしていました。怖いシーンもけっこうあるんですよね。ビビりながらも毎週楽しみにしていました」
――「アマゾンズ」も怖いシーンがかなりありますよね。最初の方は、ホラーテイストが強い印象です。
藤田「子どもが見たらちびりますね(笑)」
――地上波放送、大丈夫でしょうか?
藤田「ただ、海外では、チーターがガゼルを狩って食べるシーンを放送するドキュメンタリー番組もよくあるじゃないですか。それをあえて親が子どもに見せて、自然の過酷さや自分たちが食物連鎖のうえで生活していることを学ばせたりとか。「アマゾンズ」を子どもが見るのって、それに近い感覚だと思うんです。これは以前に(仮面ライダーアマゾンアルファを演じる)谷口賢志さんが取材で話していたことですが(笑)」
――「人間も動物である」というのも「アマゾンズ」のテーマのひとつですよね。
藤田「人だって他の生き物を殺して肉を食べている。その過程で凄惨な現場があるはずなのに、今では目を背ける人も多いじゃないですか。食らうこと、生きることってそういうことなんだよ、って知ることができる作品だと思います。だから『気持ち悪いから見ちゃダメ』って、単純に決めつけないでほしいなという思いもあります」
――ちなみに元となった「仮面ライダーアマゾン」はご覧になりましたか?
藤田「最初、面談で集まったとき、石田(秀範)監督から『影響されるから見るな』って指示されたんです。それに、仮面ライダーであることを意識しないようにとも言われました。13話を通して、一度も『仮面ライダー』という言葉は出てこないんです。『それが仮面ライダーかどうかはお客さん側が判断することで、君たちはあくまでひとつの役を演じろ』と」
――武田さんは何か監督から演技指導を受けましたか?
武田「“仮面ライダーのヒロイン”というよりは、ドラマに出てくるひとりの女の子になりなさいと言われました。美月という子は殻に閉じこもっていて、悠に依存している部分がすごく大きいんです」
――藤田さんは連続ドラマでレギュラー初出演ですが、印象に残ったことはありますか?
藤田「自分が演じた姿をモニターで確認しても、それが正解かわからなかったんです。それを石田監督に相談したら『正解なんかないよ。そういうのを葛藤して探し続けるのが役者なんだから』って答えてくれて」
――名言ですね。
藤田「役者ってかっこいいんだな、ってあらためて思いましたね。海賊王というか、大海原へ踏み出して宝を求め続けるというか……」
――ひょっとして、いま藤田さんの目の前に「ワンピース」のポスターが貼ってあるから言ってます?
藤田「そうです(笑)」
――武田さんは昨年放送「監獄学園-プリズンスクール-」(TBS系)以来の連続ドラマですが、今回の現場はいかがでしたか?
武田「以前共演したとても仲のいい女の子もいたのでリラックスして現場になじめたと思います。けっこう人見知りなので」
――では最後に、アマゾンのように理性を解放したくなる瞬間はどんなときですか?
藤田「僕は、とにかく『勉強をしなさい』って言われて大学にも入ったんですが、どうしても役者を目指したくて休学しているんです。でも、役者を学んでいる今がものすごく楽しいんですよ。全力で生きている今の人生にこそ、僕の本能が出ていると思います。あるシーンで、悠が『気持ちよかった~』とつぶやくのですが、まさにそんな気持ちです」
武田「私は、感動系のドラマや映画を見て泣いたりとかしている瞬間は理性から解放されているのかも。あとは、お芝居をしている最中は自分とは違う人間になれるのはとても気持ちいいです」
――自分とはかけ離れた役の方が気持ちいい?
武田「そうですね。以前に舞台でものすごく虐待される役を演じたんですけど、引きずられるシーンもあったりして。逆にそれが楽しかったです」
藤田「それは、ドMということ? すごいサービス精神だなぁ……」
武田「演技! 演技の話ですよ!?」
◆テレビ版「仮面ライダーアマゾンズ」
BS朝日(7月3日放送スタート)毎週日曜 25:00~25:30
MX(7月6日放送スタート)毎週水曜 22:30~23:00
©2016「仮面ライダーアマゾンズ」製作委員会 ©石森プロ・東映
そこで今回、主人公の水澤悠(みずさわはるか)を演じた俳優・藤田富と、ヒロインである水澤美月(みずさわみづき)役の女優・武田玲奈に、新たな展開を見せる今作の魅力について話を聞いた。
――すでに撮影は終了したそうですが、あらためて今の心境は?
藤田富(以下、藤田)「インターネット配信で仮面ライダーのドラマをやると聞いたとき、まず純粋に驚きました。でも7月からは地上波で放送が決定していて、その後は海外でも流れるとか…どんどん話が広がっていくのは、なんだかすごいなって」
――それだけ評判を呼んでいるということですね。
藤田「ありがたいです。それに、仮面ライダーといえば定番のおもちゃであるライダーベルトですが、なんと、『アマゾンズ』のものも発売されたんですよ! 『仮面ライダー展』でも除外されるのかな、と思っていたら、ちゃんとフィギュアもあって」
武田玲奈(以下、武田)「私は、仮面ライダーという歴史のあるコンテンツに参加できることがうれしくもあり不安でもありました。でも、人間味とドラマ性のあるストーリーで私自身も引きこまれて撮影を楽しむことができました。演技もいつの間にか入り込んでしまいましたね。とてもいい勉強になりました」
――撮影が終わりひと段落して、お互いに再会してみていかがですか?
藤田「いや、1カ月会わないうちに大人になったなーって」
武田「そんな経ってないのに……(笑)」
――2017年からはシーズン2が決定しているとか。それには当然、おふたりも参加するんですよね?
藤田「それがわからないんですよね。もしかしたら、シーズン1の最後に死んでいるかもしれないので。あとは監督にいかにアピールできるかですよね」
武田「出れるといいですね(笑)」
――ところで、劇中でおふたりは義兄妹の設定ですが、武田さんから見て悠(藤田の役)のような兄はどうですか?
武田「私的には…あんなお兄ちゃんはイヤです」
(一同爆笑)
藤田「家に帰って、悠がいたらイヤなんだ?」
武田「そうですね。ちゃんと働いて欲しい…。性格的には優しくていいんですけど」
藤田「社会的活動をしろと。もっともですね、健全な女子の意見ですよ……(苦笑)」
――反対に藤田さんから見て、美月(武田の役)のような妹はどうですか?
藤田「劇中では学校でイジメを受けていますが、僕だったら殴りこみですよ。『許さんぞ!』って」
――アマゾンに変身して殴りこんだら大パニックですね。ところで、おふたりは「仮面ライダー」についてどんな思い出がありますか?
武田「私は小さい頃にアニメ『プリキュア』とセットで見ていました」
藤田「僕はリアルタイムで『仮面ライダーアギト』です。毎回ドキドキしていました。怖いシーンもけっこうあるんですよね。ビビりながらも毎週楽しみにしていました」
――「アマゾンズ」も怖いシーンがかなりありますよね。最初の方は、ホラーテイストが強い印象です。
藤田「子どもが見たらちびりますね(笑)」
――地上波放送、大丈夫でしょうか?
藤田「ただ、海外では、チーターがガゼルを狩って食べるシーンを放送するドキュメンタリー番組もよくあるじゃないですか。それをあえて親が子どもに見せて、自然の過酷さや自分たちが食物連鎖のうえで生活していることを学ばせたりとか。「アマゾンズ」を子どもが見るのって、それに近い感覚だと思うんです。これは以前に(仮面ライダーアマゾンアルファを演じる)谷口賢志さんが取材で話していたことですが(笑)」
――「人間も動物である」というのも「アマゾンズ」のテーマのひとつですよね。
藤田「人だって他の生き物を殺して肉を食べている。その過程で凄惨な現場があるはずなのに、今では目を背ける人も多いじゃないですか。食らうこと、生きることってそういうことなんだよ、って知ることができる作品だと思います。だから『気持ち悪いから見ちゃダメ』って、単純に決めつけないでほしいなという思いもあります」
――ちなみに元となった「仮面ライダーアマゾン」はご覧になりましたか?
藤田「最初、面談で集まったとき、石田(秀範)監督から『影響されるから見るな』って指示されたんです。それに、仮面ライダーであることを意識しないようにとも言われました。13話を通して、一度も『仮面ライダー』という言葉は出てこないんです。『それが仮面ライダーかどうかはお客さん側が判断することで、君たちはあくまでひとつの役を演じろ』と」
――武田さんは何か監督から演技指導を受けましたか?
武田「“仮面ライダーのヒロイン”というよりは、ドラマに出てくるひとりの女の子になりなさいと言われました。美月という子は殻に閉じこもっていて、悠に依存している部分がすごく大きいんです」
――藤田さんは連続ドラマでレギュラー初出演ですが、印象に残ったことはありますか?
藤田「自分が演じた姿をモニターで確認しても、それが正解かわからなかったんです。それを石田監督に相談したら『正解なんかないよ。そういうのを葛藤して探し続けるのが役者なんだから』って答えてくれて」
――名言ですね。
藤田「役者ってかっこいいんだな、ってあらためて思いましたね。海賊王というか、大海原へ踏み出して宝を求め続けるというか……」
――ひょっとして、いま藤田さんの目の前に「ワンピース」のポスターが貼ってあるから言ってます?
藤田「そうです(笑)」
――武田さんは昨年放送「監獄学園-プリズンスクール-」(TBS系)以来の連続ドラマですが、今回の現場はいかがでしたか?
武田「以前共演したとても仲のいい女の子もいたのでリラックスして現場になじめたと思います。けっこう人見知りなので」
――では最後に、アマゾンのように理性を解放したくなる瞬間はどんなときですか?
藤田「僕は、とにかく『勉強をしなさい』って言われて大学にも入ったんですが、どうしても役者を目指したくて休学しているんです。でも、役者を学んでいる今がものすごく楽しいんですよ。全力で生きている今の人生にこそ、僕の本能が出ていると思います。あるシーンで、悠が『気持ちよかった~』とつぶやくのですが、まさにそんな気持ちです」
武田「私は、感動系のドラマや映画を見て泣いたりとかしている瞬間は理性から解放されているのかも。あとは、お芝居をしている最中は自分とは違う人間になれるのはとても気持ちいいです」
――自分とはかけ離れた役の方が気持ちいい?
武田「そうですね。以前に舞台でものすごく虐待される役を演じたんですけど、引きずられるシーンもあったりして。逆にそれが楽しかったです」
藤田「それは、ドMということ? すごいサービス精神だなぁ……」
武田「演技! 演技の話ですよ!?」
◆テレビ版「仮面ライダーアマゾンズ」
BS朝日(7月3日放送スタート)毎週日曜 25:00~25:30
MX(7月6日放送スタート)毎週水曜 22:30~23:00
©2016「仮面ライダーアマゾンズ」製作委員会 ©石森プロ・東映