いよいよ目前に迫った世界最高峰の映画の祭典「第89回アカデミー賞授賞式」。果たして今年はどの映画が栄光に輝くのか? WOWOWでは2月27日(月)、アメリカ・ロサンゼルスで開催される式の様子を、案内役にジョン・カビラとフリーアナウンサーの高島彩を迎え独占生中継する。最多14ノミネートのミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」がどこまで賞を獲得するかも注目だが、授賞式にはもっとたくさんの見方があるとか。これまで3年連続の案内役を務める高島が「今年のアカデミー賞の楽しみ方」を伝授!
――今回ノミネートされている作品で気になっているのは?
「14部門ノミネートされているミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』は衝撃でしたね。アクロバティックでセンセーショナルな物語の始まり方に驚いてしまって。軽くて深い、共感できる気持ちのいい感動を味わえる作品でした」
――日本の放送では3年連続案内役を務めますが、今のお気持ちは?
「毎年、年末には『ああ、そろそろアカデミー賞だな』って。私、誕生日が2月なんですけど、ちょうどその頃に授賞式があって……。日常とすっかりリンクしているところがあります。育児をしていると映画館に行く時間もなかなか取れないんですが『仕事だから行かなきゃ!』って理由をつけて試写を見ることができるのは何よりうれしいです(笑)。毎年冬の時期は、映画愛のスイッチが入ります」
――去年は、レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞を獲るかどうかが話題を呼びましたね。
「はい。私もドキドキしていました。受賞のコールがあって、ディカプリオがケイト・ウィンスレットとハグする瞬間『ああ、タイタニックのふたりがここで……』みたいな興奮が(笑)」
――これまで授賞式では印象的なスピーチも数多くありました。
「出席者がそれぞれの気持ちを明言するのも式の魅力ですよね。あの場だからこそ世界中に訴えかけられるチャンスがあって。それを遺憾なく守りに入らずスピーチで伝えていく姿勢は素晴らしいなと思います」
――今年の式もいろいろ問題を抱えていますね。外国語映画賞ノミネートの作品「セールスマン」の監督と主演女優が、ドナルド・トランプ氏の政策反対のため式をボイコットする予定です。
「出席者が何を主張し、トランプ氏の耳にはどう入るのか、それに対して彼がどうツイートするのかまで、本当に目が離せません。以前に別の場でトランプ氏を批判したメリル・ストリープも今回、主演女優賞にノミネートされていますし、今回の司会者もトランプ政権には物申したいことがあるみたいです。このドキドキ感って生放送ならではですよね」
――まだアカデミー賞の授賞式を見たことがない人もいると思います。スバリ、高島さんがオススメする見方は?
「敷居が高いと思っていらっしゃる方も多いと思うんですよ。でもそれってもったいない! 授賞式ってお堅いことをやっているわけじゃなくて、ショーとしての構成がすばらしいんです」
――エンターテインメントとして楽しめると。
「それにあの場って、映画スターたちの素の表情を見ることができるんですよ。例えば、以前の式では司会者が宅配ピザを注文して会場が騒然となりましたが、そのときに人に渡す優しい人と自分の分だけ持っていく人がいて(笑)」
――(笑)。確かに思いきり素が出ますね!
「自撮りするときに顔を作る派、自然派とか(笑)。いつもなら映画の中でしか見ることのできない彼らを、近くに感じたりするのも魅力ですね」
――あとはベストドレッサー賞やワーストドレッサー賞も気になりますね。授賞式で見た高島さんの好きなファッションはどんなものですか?
「私『ドラゴン・タトゥーの女』のルーニー・マーラが大好きなんです! そのドレスにその髪型にその口紅ですか!? と驚かされる彼女にしかできない合わせ方がすごく魅力的。私には真似できないんですけど憧れますね」
――男性はどうですか?
「普段はあまり男性の洋服をまじまじと見ることはないんですが『ディカプリオはアルマーニをこう着こなすのか……』とか、参考になることはあります」
――2児の母として育児もお忙しいと思いますが、お子さんと映画を見る機会はありますか?
「『ズートピア』や『インサイド・ヘッド』は自宅で一緒にDVDを見ました。子どもたちはジブリ作品も好きみたいで『となりのトトロ』と『千と千尋の神隠し』が特にお気に入りです。上の子でもまだ2歳なので物語の展開は分かっていないと思うんですけど」
――やっぱりジブリは強いですね。
「そんなに何回も見る!? っていうくらい繰り返し見るんですよ。白(ハク)が弱っている姿を見て『ハク大丈夫?』って何度も心配したり(笑)」
――かわいいです!
「この間、一緒にお散歩をしていて、風とともにどんぐりが転がってきたんです。そしたら『ママー、トトロ来るかな?』って。その言葉にハッとさせられて」
――というと?
「子どもにとっては映画と現実が同じ線上にある特別な世界が続いているんだな、って。映画ってそういう力を持っているのがすてきですよね」
――そうですね!
「日常の中で忘れてしまったキラキラした感覚を思い出してときめいたり号泣したり……。映画は童心に返してくれますよね。最初の話に戻ると『ラ・ラ・ランド』はすごく感情を揺り動かしてくれた映画でした。エマ・ストーン演じる女性が必死で夢を追いかけ、その時間をともに過ごした彼との思い出も、思わず『ああ、こんなこともあったな』って共感したり」
――その共感部分をくわしく……。
「ふふ、それはちょっと(笑)。でも『ラ・ラ・ランド』は恋愛ドラマとしてもすごく『ああ、分かる』っていう部分がたくさんあって見所満点です。同じ進行役のジョン・カビラさんとも『どれだけ賞とるかな?』って話していて。今から授賞式が楽しみですね!」
<概要>
WOWOW「生中継! 第89回アカデミー賞授賞式」
2017年2月27日(月) 午前10時~(2カ国語・同時通訳)
2017年2月27日(月) 午後9時~(字幕版)
受賞式司会:ジミー・キンメル
案内役:ジョン・カビラ 高島彩
レッドカーペット・レポーター:板谷由夏 尾崎英二郎
スタジオゲスト:斎藤工 町山智浩(映画評論家) 大友啓史(映画監督)
――今回ノミネートされている作品で気になっているのは?
「14部門ノミネートされているミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』は衝撃でしたね。アクロバティックでセンセーショナルな物語の始まり方に驚いてしまって。軽くて深い、共感できる気持ちのいい感動を味わえる作品でした」
――日本の放送では3年連続案内役を務めますが、今のお気持ちは?
「毎年、年末には『ああ、そろそろアカデミー賞だな』って。私、誕生日が2月なんですけど、ちょうどその頃に授賞式があって……。日常とすっかりリンクしているところがあります。育児をしていると映画館に行く時間もなかなか取れないんですが『仕事だから行かなきゃ!』って理由をつけて試写を見ることができるのは何よりうれしいです(笑)。毎年冬の時期は、映画愛のスイッチが入ります」
――去年は、レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞を獲るかどうかが話題を呼びましたね。
「はい。私もドキドキしていました。受賞のコールがあって、ディカプリオがケイト・ウィンスレットとハグする瞬間『ああ、タイタニックのふたりがここで……』みたいな興奮が(笑)」
――これまで授賞式では印象的なスピーチも数多くありました。
「出席者がそれぞれの気持ちを明言するのも式の魅力ですよね。あの場だからこそ世界中に訴えかけられるチャンスがあって。それを遺憾なく守りに入らずスピーチで伝えていく姿勢は素晴らしいなと思います」
――今年の式もいろいろ問題を抱えていますね。外国語映画賞ノミネートの作品「セールスマン」の監督と主演女優が、ドナルド・トランプ氏の政策反対のため式をボイコットする予定です。
「出席者が何を主張し、トランプ氏の耳にはどう入るのか、それに対して彼がどうツイートするのかまで、本当に目が離せません。以前に別の場でトランプ氏を批判したメリル・ストリープも今回、主演女優賞にノミネートされていますし、今回の司会者もトランプ政権には物申したいことがあるみたいです。このドキドキ感って生放送ならではですよね」
――まだアカデミー賞の授賞式を見たことがない人もいると思います。スバリ、高島さんがオススメする見方は?
「敷居が高いと思っていらっしゃる方も多いと思うんですよ。でもそれってもったいない! 授賞式ってお堅いことをやっているわけじゃなくて、ショーとしての構成がすばらしいんです」
――エンターテインメントとして楽しめると。
「それにあの場って、映画スターたちの素の表情を見ることができるんですよ。例えば、以前の式では司会者が宅配ピザを注文して会場が騒然となりましたが、そのときに人に渡す優しい人と自分の分だけ持っていく人がいて(笑)」
――(笑)。確かに思いきり素が出ますね!
「自撮りするときに顔を作る派、自然派とか(笑)。いつもなら映画の中でしか見ることのできない彼らを、近くに感じたりするのも魅力ですね」
――あとはベストドレッサー賞やワーストドレッサー賞も気になりますね。授賞式で見た高島さんの好きなファッションはどんなものですか?
「私『ドラゴン・タトゥーの女』のルーニー・マーラが大好きなんです! そのドレスにその髪型にその口紅ですか!? と驚かされる彼女にしかできない合わせ方がすごく魅力的。私には真似できないんですけど憧れますね」
――男性はどうですか?
「普段はあまり男性の洋服をまじまじと見ることはないんですが『ディカプリオはアルマーニをこう着こなすのか……』とか、参考になることはあります」
――2児の母として育児もお忙しいと思いますが、お子さんと映画を見る機会はありますか?
「『ズートピア』や『インサイド・ヘッド』は自宅で一緒にDVDを見ました。子どもたちはジブリ作品も好きみたいで『となりのトトロ』と『千と千尋の神隠し』が特にお気に入りです。上の子でもまだ2歳なので物語の展開は分かっていないと思うんですけど」
――やっぱりジブリは強いですね。
「そんなに何回も見る!? っていうくらい繰り返し見るんですよ。白(ハク)が弱っている姿を見て『ハク大丈夫?』って何度も心配したり(笑)」
――かわいいです!
「この間、一緒にお散歩をしていて、風とともにどんぐりが転がってきたんです。そしたら『ママー、トトロ来るかな?』って。その言葉にハッとさせられて」
――というと?
「子どもにとっては映画と現実が同じ線上にある特別な世界が続いているんだな、って。映画ってそういう力を持っているのがすてきですよね」
――そうですね!
「日常の中で忘れてしまったキラキラした感覚を思い出してときめいたり号泣したり……。映画は童心に返してくれますよね。最初の話に戻ると『ラ・ラ・ランド』はすごく感情を揺り動かしてくれた映画でした。エマ・ストーン演じる女性が必死で夢を追いかけ、その時間をともに過ごした彼との思い出も、思わず『ああ、こんなこともあったな』って共感したり」
――その共感部分をくわしく……。
「ふふ、それはちょっと(笑)。でも『ラ・ラ・ランド』は恋愛ドラマとしてもすごく『ああ、分かる』っていう部分がたくさんあって見所満点です。同じ進行役のジョン・カビラさんとも『どれだけ賞とるかな?』って話していて。今から授賞式が楽しみですね!」
<概要>
WOWOW「生中継! 第89回アカデミー賞授賞式」
2017年2月27日(月) 午前10時~(2カ国語・同時通訳)
2017年2月27日(月) 午後9時~(字幕版)
受賞式司会:ジミー・キンメル
案内役:ジョン・カビラ 高島彩
レッドカーペット・レポーター:板谷由夏 尾崎英二郎
スタジオゲスト:斎藤工 町山智浩(映画評論家) 大友啓史(映画監督)