震災・原発事故の被災地を狙い相双地区でウソのリフォーム話をもちかけ金をだまし取ろうとした疑いでリーダー格の男が逮捕されました。
「屋根の部品がいつ飛んでもおかしくない、修理が必要だ」
男はそう言って何度も被害者の家を訪れリフォームをもちかけたそうですが、実際は、工事の必要がない家だったそうです。
詐欺未遂の疑いで逮捕された埼玉県のリフォーム会社の役員・田島拓巳(23歳)容疑者。
田島容疑者は自らを水瀬泉と名乗り、組織的に詐欺を繰り返すいわゆる「トクリュウ」のリーダー格とみられています。
警察によりますと、田島容疑者は5月下旬、南相馬市に住む男性(40代)に対しリフォームが必要だなとどウソをつき、工事代金として147万円あまりをだまし取ろうとした疑いが持たれています。
■川上耕平記者
「南相馬市内の住宅街です。この周辺では屋根の修理などを騙った訪問が複数確認されています」
警察によりますと、今回の事件と同じような手口による被害相談は、2024年4月から相双地区を中心に50件ほど寄せられていて、警察は、震災・原発事故の被災地域を狙った犯行の可能性もあるとみて、調べています。
実際に被害にあったという住民は…
■南相馬市60代男性
「(男は)壊れてますよ、壊れますよとか不安がるような言葉を出す」
■南相馬市60代女性
「いまはもうどんな人が来ても、怪しいと思うしかない」
警察の調べに対し田島容疑者は「屋根は壊れていた、うそはついてない」などと容疑を否認しています。
警察によりますと、田島容疑者が関係していた関東の会社は、2023年リフォーム工事を悪質に勧誘したなどとして行政処分を受けています。
田島容疑者はその経験からグループを作り犯行に及んでいたとみられていて警察が全容解明を進める方針です。