先日、福島市で1日限定のカフェが開かれました。
そのカフェの名は「注文に時間がかかるカフェ」。ある障がいに理解を深めてもらおうと開かれました。
10月19日、福島市の交流施設で開かれた1日限定のカフェ。その名は「注文に時間がかかるカフェ」です。
■お客さんに説明するスタッフ
「言葉がうまくでませんが、ほかの人と同じように接してもえると嬉しいです」
接客するのは吃音がある10代と20代の4人の若者です。
■相原楽さん(24)
「身近に自分と同じ吃音の人があんまりいなかったので、カフェのことを聞いて、そういう人と話してみたい、仲間が欲しいのもあって」
「吃音」とは、話し言葉が滑らかなに出ないことがある発話障害のひとつで、全国に約120万人いるとされています。
■吃音の経験があり、注文に時間がかかるカフェ発起人の奥村安莉沙さん
「吃音のある人の中でも話すのは苦手だけど、嫌いじゃない、むしろ好きという人もいるので、その人たちがこのカフェで接客に挑戦しています」
吃音への理解が広まり、吃音がある人でも接客に挑戦できる場所を作りたい…そんな思いから奥村安莉沙さんはこれまでに全国各地で40回以上、このカフェを開いてきました。
福島県内では初めて開催されるカフェにスタッフの1人として参加する根本すみれさん(16)です。
■根本 すみれさん
「(吃音)症状が出てしまうと、クラスの子に笑われてしまって、お前の話し方へんじゃないかなど言われた時があった」
根本さんが話し方に違和感を覚えたのは小学生の頃。
日常会話ではほとんど問題ありませんが、教科書のような決まった文章を読むときに吃音の症状が出やすいといいます。
■根本 すみれさん
「来年の9月に就職採用試験を控えているので、そのために自信をつけたいというのが(応募した)大きな理由です」
根本さんの夢はプロのフラダンサー。自信をつけて夢をかなえるためこのカフェの店員として参加することを決めた根本さん。
カフェには同じ境遇にある人やそれを乗り越えた人も足を運んでくれました。
■来店した女性
「こういうこと辛いよねという共感など、一緒に交えて話しているのがすごく安心というか、来てよかった気持ちでいる」
■来店した男性
「僕も吃音が原因で諦めてしまったこともあったので、接客業もやってみたけどできなかったので、吃音があってもできることが増えるといいなと思う」
音を繰り返したり引き伸ばしたりするなど吃音の症状は人によって様々。そうした人たちに寄り添い、孤独にさせないことが大切です。
■根本 すみれさん
「お客さんから普通に喋れてるから大丈夫だよ、このまま頑張って欲しいなど、絶対に合格できると言葉をもらって、すごく自信にもなった」
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