女川原発の再稼働を隣県の私たちは、どう受け止めれば良いのか、鎌田記者の解説です。
福島第一原発は、海抜10メートルほどのところに立地していて、震災では津波の被害を受けました。
それに対し女川原発は、海抜14.8メートルに立地し、震災の時は一部設備に津波の被害があったものの、電源や発電機は無事でした。
今回は、国内最高レベルの海抜29メートルの防潮堤を設けているといいますが、「まさか」があることを想定し、常に対策を追求して欲しいと思います。
そのうえ、1月の能登半島地震では、北陸電力・志賀原発周辺では、避難経路となる道路も被害で通行止めになるなど、住民避難の在り方に課題を残しています。
複合的な視点で原発事故を起こさないこと、住民の避難を確実にすること、そういう対策を進めて欲しいと思います。
福島県と女川原発、直線距離で新地町が70キロ、相馬が80キロほどとなっています。
国は原発から5キロ圏内と30キロ圏内を防災対策のエリアに設けていて、不測の事態が起きたとき、距離に応じた対応をマニュアル化していますが、原子力災害の規模感や、気象状況、同時に発生した災害の程度によってさまざまなケースが考えられます。
単純に距離だけで線引きをするだけではなく、「まさか」があることを東北電力、国、それに自治体や住民も考えて欲しいと思います。
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