福島が世界に誇る日本酒の話題です。ユネスコの「無形文化遺産」に日本の「伝統的酒造り」が登録される見通しとなりました。
福島県内の酒蔵は「福島の日本酒」が世界に進出する“追い風”になると期待を寄せています。
■県観光物産館 櫻田 武 館長
「『9回』連続、獲れましたので良かったです。本当に良かったです」
全国新酒鑑評会で金賞、受賞数9回連続で日本一になるなど名実ともに福島が誇る「日本酒」。
この日本酒をはじめとした日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しになりました。
無形文化遺産は芸能や伝統工芸技術、社会的習慣などが対象です。登録となれば「和食」などに続き23件目です。
このニュースに天栄村の酒蔵は…
■松崎酒造 松崎淳一 社長
「非常に光栄です。日本の伝統的文化ということで、昔から酒造りを進めてきたかいがあるというか」
今回、ユネスコに登録される見通しとなった伝統的酒造りは、穀物を原料とするこうじを使って発酵させる手作業の技術です。
日本各地の気候風土に合わせて発展し天栄村の松崎酒造でも杜氏や蔵人らによって大切に受け継がれてきました。
■松崎社長
「古来からこうやって酒造りは続いているんだと、これからますますいい酒を造るための糧になると思います」
代表銘柄の「廣戸川」はこれまで数々の賞を受賞し、各国の首脳が集まったG7広島サミットの夕食会で提供されたことも。
松崎社長は「今回を機に日本酒が世界中で愛されるようになれば嬉しい」と期待を込めます。
■松崎社長インタ
「世界に、海外に、想いを込めた日本酒が進出する。輸出も増えていますし、そういう意味では本当に期待する部分ではあります」
一方、内堀福島県知事は。
■内堀知事
「ユネスコに対する勧告というのは非常に大切な1歩になると受け止めております」
福島県は震災と原発事故の後、日本酒などの輸出に力を入れていて2022年度福島県のアルコール類の輸出額は過去最高になりました。
■内堀知事
「今回のユネスコでの認定というものが今後加わってくるとすると、さらなる「追い風」になると考えておりますので、その状況を注視するとともに、それぞれの地域にあった輸出の促進策というものに力を入れていきたいと考えております」
「伝統的酒造り」の無形文化遺産への登録は12月上旬、ユネスコ政府間委員会で正式に決定される見通しです。
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