いわき市のスパリゾートハワイアンズを運営する常磐興産が中間決算を発表しました。
最終的な利益は15億円あまりとなっています。
今後の経営についてはアメリカの投資ファンドが買収する方針で、常磐興産は「いろんな意味でメリットがある」と期待を示しました。
常磐興産の2024年の4月から9月までの中間連結決算は売り上げ高が91億3700万円と前の年度より約13%増えました。
観光事業のスパリゾートハワイアンズの体験型イベントが人気を集め過去最高益となるなど、純利益は15億2900万円となりました。
今後も集客が見込めることから通期でも黒字を予想しています。
一方、施設の老朽化などからアメリカの投資ファンド「フォートレス」が常磐興産を買収する方針で1回目の「株式公開買い付け」で約72%の株を取得しています。フォートレスは、13日から行われる2回目の「株式公開買い付け」などで残りの株の取得を進め、2024年度中に完全子会社化する予定です。
買収について常磐興産は?
■常磐興産 下山田敏博常務
「いろんな意味でメリットが出てくるんじゃないかなと思っております。今後については我々自身も期待できる部分が多々あるのかなと思っています」
そのスパリゾートハワイアンズは、アメリカの投資ファンドが買収したことで今後どう変わっていくのか…福島県外の施設を例に取材しました。
長年、地域からも愛されてきたスパリゾートハワイアンズ。今回の買収計画について地元からは、様々な声が上がっています。
■街の人
「常磐炭鉱時代からのその精神は残して頂けたらいいなと思います」
■街の人
「得体の知れないものが入って来た感じがして、どうなっていくのかなと今の状態で行くのかなっていう不安がありますね。にぎわって人がいっぱい来るような町になってくれたらいいですね」
買収によるブランド変更などは予定していないと言いますが、突然の発表に動揺する人も多くいました。
今後、ハワイアンズはどう変わっていくのでしょうか?
そのヒントを探るために取材したのは茨城県つくば市にあるホテルです。
■渡邉郁也記者
「記者・絶景ですね!」
■亀の井ホテル 筑波山 天満龍裕支配人
「こちらは当店自慢のインフィニティ露天風呂になります」
露天風呂は流行を取り入れたものに作り変えたそうで、関東平野を一望できる非日常感が宿泊客から人気です。
実は、こちらのホテルも常磐興産と同じくアメリカの投資ファンドが買収しました。
老舗旅館に耐震工事などを施しリニューアルし2024年4月に全面開業しました。
■亀の井ホテル 筑波山 天満龍裕支配人
「(もともと)日帰りのお客様がすごい多く、泊まるお客様が少なかったのでホテルの特徴を持たせてホテルに宿泊することへの意義を持たせるというのが目的」
リニューアルにあわせてコンセプトも刷新。
これまでは団体客がメインでしたが、家族連れやインバウンド客が楽しめるようにとキッズルームやペットルームも新設。
食事もビュッフェスタイルに変更しました。
リニューアル前は客室の稼働率が2割から3割ほどだったと言いますが、今は平均で8割ほどにまで改善しています。
レジャー施設にとって設備投資は魅力を高める、鍵。
まもなく創業60周年を迎えるスパリゾートハワイアンズはどう新しくなるのか?今後が注目されます。
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