郡山市の書店で小学生を対象としたイベントが開かれました。子どもの好奇心をくすぐるユニークな取り組みに注目しました。
郡山市の書店で開かれていたのは「こども夢の商店街」。イベントには市内の小学生80人が参加し、アナウンサーや銀行員など様々な仕事に挑戦。また、自分たちで作ったアクセサリーなどを販売し働くことの楽しさや難しさを学びました。
■子どもインタ
「お店の紹介やインタビューをしています。元気にしゃべれたのが楽しかった」
ただ職業を体験するだけではなく、働いた後には“お給料”も支払われます。この「おむすび通貨」はその場でお米と交換できるほか、県内の一部のお店で実際に使うことができるんだそう。そしてこのイベントにはもうひとつの狙いが。
■MIDORI 根本雄市さん
「最近やはり本離れという話をよく聞くと思うんですが、なかなか本屋さんに足を運ぶ機会が少なくなっていると感じます」
国の調査では、1か月に1冊も本を読まないと回答した人が6割を超え調査開始以来、最多に。読書離れが進むなか、まずはイベントをきっかけに書店に足を運んでもらい。本が、子どもたちにとって身近な存在になっていけばと考えています。
■MIDORI 根本雄市さん
「本屋が楽しい場所であったりとか、本が素晴らしいものだと感じていただきたい。もう一度、本屋さんに来ていただいて、本を読む機会を設けてもらえたらなと考えています」
読書離れに伴い年々街の本屋さんも減ってきています。全国の書店の数は20年前には2万店舗以上あったのが、2023年度は1万1000店舗と、およそ半数に減っているんです。これに加え県内では書店がない自治体が47.5パーセントと約半数で全国と比べ、無書店率が高くなっています。
この危機的状況に3月、経済産業省は「書店振興プロジェクトチーム」を立ち上げました。「書店は文化の発信拠点であり、多様な考え方を維持し国力にも影響を与えうるきわめて重要な社会の資産」として書店を巡る課題をまとめ今後の対応について検討しています。
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