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うまちゃんの財ザク! 心臓・血管分野に強いテルモ、内視鏡世界首位のオリンパス…医療関連の精密機器の動きもおもしろいです! 始まった循環物色

zakzak by夕刊フジ 2024年7月19日 6時30分

先週の東京株式市場の日経平均株価は9日から11日にかけて続伸。11日は終値が4万2224円と史上最高値を更新しました。しかし翌12日は反落して前日比1033円安と下げ幅は今年最大となりました。

1000円高になったかと思えば、1000円下落という値動きが荒いので、この間、ザワついている方も多いかと思います。しかし、以前にもお伝えしたように、日経平均株価が4万円までいっているので、2%動いても1000円上下するのは普通のことですよ。

株高の背景は、米国の年内利下げ濃厚観測と、円安で日本の製造業が増益になりそうだということ。個人投資家のいわゆる相場と反対の行動をとる「逆張り」が「順張り」に変化していることも要因だと思います。

新NISAで初めて投資する人が増えて、誰もが知る有名な大型企業で上昇中の株を買う順張りの人が多くなりました。その辺りも日本株の株高につながっていると思います。

個別では、個人消費関連が強含みです。日銀の為替介入観測を受けた円高メリット株のニトリホールディングス、業績予想を上方修正した家電量販店のコジマ、今期の連結純利益が前期比5%増になる見通しのタマホーム辺りは堅調です。

始まった循環物色

個人消費がちょっと上向いてくると、住宅関連がいい感じに推移してきます。半導体や防衛関連だけでなく、こういった個人消費向けの分野にも注目です。相場の転換というか、循環物色(投資対象が次々と移り変わっていく状態)が始まっています。

食品関連ではキユーピーに注目。経営体質も改善し、値上げもうまくできているということで、複数の証券会社が投資評価を引き上げています。それに加えて、DM三井製糖HD、日本甜菜製糖といったところにも目が向きます。

あと、ここのところ、精密機器、それも医療関連の動きもおもしろいです。心臓・血管分野に強いテルモ、内視鏡世界首位のオリンパス、医療用画像診断機器などの島津製作所などです。

この辺り、半導体だけでは物足りなくて、次にどの分野に矛先を向けて投資しようかとなったとき、受け皿になるのではと思います。

■おまけのひと言

「10日、東証プライム市場の時価総額が初めて1000兆円を超えました。めでたいことです。1~5月のNISA口座開設数は前年同期比2・6倍に急増したことも追い風になりました」

【財ザク!】「貯蓄から投資へ」と提言する政府。その投資で少しでも財産アップを達成するために「うまちゃん」が有益な情報をザクザクとお届けします。

■馬渕磨理子(まぶち・まりこ) 経済アナリスト。日本金融経済研究所代表理事。イー・ギャランティ社外取締役。愛称・うまちゃん。1984年生まれ。滋賀県出身。同志社大学法学部卒、京都大学公共政策大学院修士課程修了。大学時代はミス同志社。『LiveNewsα』(フジテレビ系)など出演番組多数。新刊『収入10倍アップ超速仕事術』(PHP研究所)=写真=が話題。

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