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海老原清治のNO GOLF NO LIFE ゴルフのツアープロにとって腰痛は職業病、完治させるのは難しいのかも 骨粗しょう症の注射が「効果あり」

zakzak by夕刊フジ 2024年11月27日 15時30分

ツアープロにとって腰痛は職業病であり、完治させるのは難しいのかもしれません。練習すればするほど腰のダメージは大きくなります。ボールを打つのが生業であり、しかもツアープロともなると毎週、全国各地を転戦するのですから、腰への負担を軽減しづらいものです。

ツアー初優勝後からは練習の量を減らし、質を高め、ほとんどぶっつけ本番で試合に臨んでいました。試合から戻ったら「ゴッドハンド」のマッサージ師に腰をほぐしてもらい、再び遠征する日々だったのです。

そんな時、僕の主治医から電話が掛かってきました。

「ウチの婆さんも腰痛持ちだったけど、骨粗しょう症の注射を打ったら具合が良くなったんだよ。試してみる?」

わらをもすがる思いから「ぜひ、お願いします」と即答したのでした。

医学的には腰痛改善に結びつく理由はなく、他のお医者さんに尋ねても「あり得ない」と言われましたが、「効果あり」と聞けば何でも試してみたい! それほど腰痛に悩まされていたのです。

注射は週2本、計10本を打つとのこと。試合から帰宅した日曜日に1本、翌月曜日の移動日に1本。それを3週ほど続けた6本目あたりから痛みが収まり始めました。

(僕にとっては効果があっただけであり、個人差もあるので誰にでも効くとは言えませんから、早合点だけはしないでくださいね)

ただ、それでもやはり、ツアープロを続けながら腰痛を完治させることはできませんでした。結局は2年間ほどゴルフを封印することになったのです。プロゴルファーにとって資本となる体、腰の状態を整え、シニアツアーで「ひと花さかせよう」と考えたからでした。

そして、米シニアツアー出場優先順位決定戦(クォリファイング・トーナメント)突破に向けて、シニア入りとなる50歳の半年前から本格的に練習を始め、ラウンドも解禁したのです。

そんな僕に友人プロの田原紘が「思いもしなかった」アドバイスをくれたのでした。

(構成・フリーライター伝昌夫)

■海老原清治(えびはら・せいじ) 1949年4月2日生まれ、千葉県出身。中学卒業後に我孫子ゴルフ倶楽部に入り、20歳で日本プロゴルフ協会プロテストに合格。85年の中日クラウンズでツアー初優勝。2000年から欧州シニアツアーに本格参戦し、02年に3勝を挙げて賞金王に輝く。20年、日本プロゴルフ殿堂入り。身長174センチ、体重74キロ、血液型A型。我孫子ゴルフ倶楽部所属。

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