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株式フジ 目立ってきた金融株の反発、高配当の「保険株」に注目 投資家たちは絶句…石破氏発言に「暗黒時代」逆戻りの不安

zakzak by夕刊フジ 2024年9月6日 6時30分

「第一生命HD」「T&DHD」「東京海上HD」など

9月の自民党総裁選に出馬する石破茂元幹事長は2日のBS番組で、首相に就任した場合、金融所得課税の強化を「実行したい」と述べました。

多くの投資家は絶句したことでしょう。長期的視点では30年におよぶ株式市場の低迷から抜け出しつつあり、短期的にも「八・五急落ショック」から株価回復を見せているこのタイミングで金融所得課税の強化を掲げることは、株式市場の重要性や経済活動における役割を無視しているといっても過言ではありません。

自民党総裁選に投票権を持つ党員の方々や党所属の国会議員の皆さんには、株式市場の発展に資する投票行動を行っていただきたいと強く思います。株式市場は日本経済の心臓です。個人の資産形成の場であり、老後の生活の礎となる年金資金の運用の場でもあります。金融所得課税の強化など考えられないことです。「暗黒時代」に逆戻りさせてはならないのです。

さて、東京株式市場は歴史的急落をへて、歴史的反発を見せています。日経平均3万8000円~3万9000円の価格帯は過去に大商いを記録したことから「戻り売り」が多く、上値が重くなると言われていますが、このぶんでは意外なほど早く戻り売りを吸収してさらに上に向かうイメージも湧きつつあります。

ここまでの反発局面では主にグロース株が物色されてきましたが、出遅れ感があったバリュー株、なかでも金融株の反発が目立ってきました。投資資金が再び東京市場に流れ始めていると見ていいでしょう。

この段階で先頭を走るバリュー株は「保険株」です。生保大手の「第一生命ホールディングス(8750)」、大同生命と太陽生命を擁する「T&Dホールディングス(8795)」、さらにメガ損保の「東京海上ホールディングス(8766)」、三井住友海上と、あいおいニッセイ同和を擁する「MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)」、そして「SOMPOホールディングス(8630)」に注目しています。

これらはすべて高配当株であり、9月中間配当を取る動きもここから進むと思われます。何よりも株価の動きが目立って堅調になってきています。そうなると次は「銀行」にも物色の手が伸びてくることになりそうです。ここではまず「りそなホールディングス(8308)」に注目し、他の銀行株の動きもこれまで以上に注視していくこととします。 (株式ジャーナリスト・天海源一郎)

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