【パリ(フランス)25日=山戸英州】6月のネーションズリーグ(NL)では、転戦したアジア各国で追っかけが発生した男子バレーボール日本代表。五輪を控えたパリ市内の練習会場にも地元ファンが集まりだした。
この日午前中から約2時間の練習を行った日本の選手たちに、体育館の外からのべ20人ほどのファンが、入れ替わり立ち替わり熱視線を注いだ。5歳の女児を連れたパリ近郊在住の女性が注目選手に挙げたのは、やはり石川祐希主将(28)=ペルージャ、高橋藍(22)=サントリー=の2枚看板。「顔がかわいいの。子供も夢中になっているわよ!」と声を弾ませる。10代男性も「NLで準優勝したのは知ってる。石川、(高橋)藍がすごいね。メダルを獲るんじゃないか?」と興味津々だ。
日本をはじめアジアではすでにアイドル顔負けの黄色い声援を浴びている高橋だが、欧州でも認知されていることに「うれしいし、自信にもなる。さらに強い姿を五輪で披露したい」と笑顔。
石川も選手村で他国のアスリートから声をかけられ写真をせがまれているというが、「期待してもらっているのは分かるけど、それが結果に影響するわけでもない。勝ち切るのが何より大事」と気を引き締める。27日のドイツとの初戦から勝ち切っていけば、パリっ子の人垣はさらに増えていくに違いない。