【パリ(フランス)1日=山戸英州】柔道男子100キロ級のウルフ・アロン(28)=パーク24=は準々決勝で敗れて大会2連覇を逃した。敗者復活戦でも負けてメダルにも届かず、「もうこれ以上、五輪を目指すことを続けるつもりはない」と明言した。
2回戦で元世界王者のフォンセカ(ポルトガル)を豪快な内股で破ったが、準々決勝では金メダル候補のスラマニゼ(ジョージア)に完敗。敗者復活戦でもシェラザジシビリ(スペイン)に延長戦で一本負けを喫した。
東京五輪の金メダリストは競技普及を目的に、バラエティー番組などに積極的に出演して名前を売った。「柔道人生で最後の大きな大会になる」と並々ならぬ思いで臨んだ今大会は涙で幕を下ろし、「終わったなという感じ。いろんな気持ちが交差した」。今後について「まだ考えることはできない」としながらも、最後の五輪という位置付けは「変わらないですね」と静かに話した。