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「回数じゃない」竹中直人、5度目の豊臣秀吉役に「何度演じようが…」2年後に古希、元気の秘訣は「愛がなきゃ!」

zakzak by夕刊フジ 2024年7月23日 11時0分

26日公開「もしも徳川家康が総理大臣になったら」

俳優や監督、執筆など多彩な才能を発揮している竹中直人(68)が映像作品で5度目の豊臣秀吉役を演じた。26日公開の浜辺美波主演の映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」(武内英樹監督)の撮影秘話や「秀吉への思い」について、話を聞いた。

同作は、コロナ禍で首相が急死し、AI・ホログラムによって復活した徳川家康、坂本龍馬など歴史上の偉人たちが、入閣して大暴れをするという奇想天外のストーリーだ。

「これだけの人が集まるのは、すごいですよね。聖徳太子や紫式部までいますから」

過去にNHK大河ドラマの「秀吉」(1996年放送)や「軍師官兵衛」(2014年)などで秀吉を演じてきたが、今作の秀吉役は、「スピード感とテンションを求められた」という。

「何度演じようが…」

「老体にむち打って、武内監督が納得するまで頑張りました」とおちゃめに話すが、5度も秀吉を演じてきたからこそ、感じたことがあるという。

「何度、秀吉を演じようが、監督が違って脚本も違えば、秀吉像も違うんですよね。人間っていろんな面を持っているから。常にゼロに戻って演じるので、回数じゃないなって思いましたね」

彼自身は、この武将をどんな人間だと考えているのだろうか。

「秀吉の『露と落ち 露と消えにし我が身かな。浪速のことは 夢のまた夢』という辞世の句は、とても(体に)染み込んでいます。それが僕にとっての秀吉です」

自分の人生や大阪で築いた栄華を「はかないもの」だと歌った秀吉。一見、〝明るい性格の人たらし〟に見えるが、この歌では物悲しい一面をのぞかせる。そういう深い部分まで理解しているから、彼が演じる秀吉には、奥深い魅力があるのだろう。

デビューして41年になるが「あっという間だった」という。

「ここまでやって来られたのは、周りが優しかったからですね。僕の映画は低予算なのだけど、映画を撮ると言うと集まってくれるスタッフがいて、びっくりします」

2年後には古希に。元気でいる秘訣は何か。

「やっぱ人を愛することでしょうね。現場のスタッフや共演者を愛さないと。愛がなきゃ!もちろん相性はあるし、嫌いな人は嫌いでいいと思うんですけど…」

そんな人をひきつける魅力にあふれた彼は、まさに秀吉に似ているのだ。 (加藤弓子)

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