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ソロデビュー40年 荻野目洋子の輝く理由 活動再開後に起きたリバイバルヒットの奇跡 荻野目洋子の代表曲「ダンシング・ヒーロー」が社会現象化「きっかけは平野ノラさん」

zakzak by夕刊フジ 2024年8月8日 11時0分

1980年代後半、アイドルとして頂点を極めた荻野目洋子は90年代に入るとアーティスト路線にシフト。クラブミュージック風のアレンジでカバーした「コーヒー・ルンバ」(92年)などでヒットを重ねる一方、アルバムごとにさまざまなミュージシャンとコラボして世界を広げていく。

私生活では2001年にプロテニス選手(現テニス指導者・解説者)の辻野隆三と結婚。やがて3人の娘を授かり、しばらく育児に専念する。

「そのまま家庭に入る可能性もありましたが、ありがたいことにレコード会社さんからお話をいただいて。休業中にボサノバなど2枚のカバーアルバムをレコーディングしたことが活動再開につながりました」

腹式呼吸による発声トレーニングに励んだ荻野目はデビュー30周年を迎えた2014年、本格的な再始動を発表。久しぶりの単独コンサートはブランクを感じさせない歌声でファンを魅了し、追加公演が即決定するほどの評判を呼んだ。

3年後、本人も驚く社会現象が巻き起こる。代表曲の「ダンシング・ヒーロー」が日本版ビルボード・チャートの総合2位まで上昇。米津玄師や星野源らと肩を並べるリバイバルヒットを記録したのだ。

「再注目のきっかけは平野ノラさんでした。ある日、キッチンで料理をしていたらテレビから自分の曲が流れてきて、なんだろうと思って目を向けたら、ノラちゃんがバブルネタの出囃子として使っていたんです。しばらくしたら大阪府立登美丘高校ダンス部の皆さんも使ってくださって、バブリーダンス動画が評判となって」

そのダンス部とともに17年の日本レコード大賞で特別賞を授与されたのは、彼女たちとイベントや歌番組で共演した荻野目が現役感あふれるパフォーマンスを披露したことが大きかった。

「休業中のタイミングだったら無理だったと思います(笑)。実際はバブル期の前にリリースした曲ですけど、イントロが鳴るとみんなが笑顔になるし、歌う私もその都度細胞が活性化される。不思議なパワーを持った歌だと思います。再ヒットで若い方にも知っていただけたのは私にとって奇跡のようなことで、これからも大事に歌っていきたいですね」 (濱口英樹)

■荻野目洋子(おぎのめ・ようこ) 1968年12月10日生まれ。84年「未来航海」でデビュー。85年、「ダンシング・ヒーロー」でブレーク。2001年に結婚し3児の母に。全曲自作のアルバム「Bug in a Dress」をライブ会場、もしくは通販のみ限定発売中。現在全国ツアー中で、8月31日は長野市芸術館メインホールで開催する。

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