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首都圏で続発〝闇バイト〟強盗・殺人事件 始めは「運び屋」から…犯罪エスカレート 「自らを滅ぼすことになる自覚を」若狭勝弁護士

zakzak by夕刊フジ 2024年10月17日 11時31分

横浜で高齢男性遺体 千葉で女性2人緊縛

首都圏に緊張が走っている。横浜市青葉区の住宅で16日、緊縛された無職、後藤寛治さん(75)の遺体が見つかった。神奈川県警は殺人事件とみて捜査し、首都圏で相次ぐ強盗事件との関連も調べている。千葉県でも同日、女性2人が襲われた強盗傷害事件が発生。いわゆる「闇バイト」で集められた集団による事件が続発する中、専門家は犯罪のエスカレートを警告する。

横浜の事件は16日午前、近隣住人が「玄関ドア脇の窓が昨日から開いたままになっている」と110番し、警察官が脱衣所で倒れている後藤さんを発見。手足を粘着テープで縛られ、広範囲に複数の打撲痕があった。窓の一部が割られ、室内に土足跡が複数残っていたという。

千葉県白井市でも同日、住宅で女性2人が手を縛られ、現金を奪われた。千葉県警が逃げた複数の人物の行方を追っている。

首都圏では8月以降、〝闇バイト〟による強盗事件が多発しており、警察庁が8日に対策会議を開くなど当局が警戒を強めている。さいたま市の住宅で9月18日未明に発生した強盗致傷事件では、実行役とされる男らは、SNSで「荷物の運搬」と書かれたバイトに応募したが、指示役に脅迫されたことで強盗を拒めなかったとされる。

元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「強盗殺人は日本の刑法体系でも量刑が『無期懲役と死刑』で、悪質極まりない犯罪と位置付けられている。運び屋などで少額の利益を得ることに始まり、次第に罪悪感がまひし、詐欺や恐喝、強盗、やがては人をあやめるまでにエスカレートする。手を染めれば、人生を棒に振り、自らを滅ぼすことになると自覚すべきだ」と警鐘を鳴らした。

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