忙しい師走ではありますが、先週の阪神タイガースでうれしいニュースが2つもありました。
1つは国内フリーエージェント(FA)権を行使していたベテランの原口文仁内野手(32)がチーム残留を決めたこと。同じくFA残留した4番大山悠輔内野手(29)の吉報も喜びましたが、「代打の切り札」としてチームを支えてきた原口君の残留も本当に大きい。
今年は昨年より出番は減りましたが、それでも大山君の不振時に岡田前監督から「代役4番」を任され、いきなり本塁打を放つなど、存在感を発揮しました。私が感じるに彼は、岡田さんも含め皆から「ここぞの重要な場面で決めてほしい」と一番思わせる選手。今の阪神にはそのタイプが少ないから必要なんです。
今春の沖縄キャンプを訪問した際、2軍にも顔を出したのですが、当時若手に交じって調整中だった彼は「初めまして。川尻さん、よろしくお願いします!」とあいさつに来てくれて…。私とは何の面識もないのにうれしかったのを覚えています。他球団移籍も視野にあったかもしれませんが、今は彼の残留が頼もしくて仕方ありません。
2つ目は今季ドラフト4位で指名された町田隼乙捕手(21)の入団です。独立リーグのBC埼玉出身で186センチ、88キロの大型選手。9日の新入団発表で背番号「43」に決まりましたが、実はこの町田君、私の店で去年までアルバイトしてくれていた、りゅう君の友人なんです。
このりゅう君、店主の私にコキ使われながらも「いい捕手がいるんですよ。ドラフトに掛かったらいいんですけど」とカウンターで何度か力説してましたが、こっちも当時は半信半疑で、まさか阪神に指名されて私の後輩になるとは…。縁があるとはこのことです。
実際、私もドラフト後に彼の動画を見ましたが、打撃は豪快だし、肩も強い。捕手は投手王国・阪神の補強ポイントで、同じ独立リーグ出身でセ・リーグを代表する捕手となったDeNAの山本祐大選手(26)のようになれば、りゅう君の目に狂いはなかった、ということ。勝手ながら店主の私も誇らしい気になります(笑)。