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意図的な飛行か 中国機〝領空侵犯〟2分間に渡り十数キロ、木原防衛相「主権の重大な侵害」

zakzak by夕刊フジ 2024年8月28日 11時33分

中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認された問題で、政府は侵犯が約2分にも及んでいたことなどから、侵犯が意図的だった可能性もあるとみて分析を進めている。中国政府は侵犯の意図を否定するが、近年は日本周辺で中国側が活動を活発化させており、警戒は緩められない。

木原稔防衛相は27日の記者会見で「主権の重大な侵害」と中国側を非難、「警戒監視および対領空侵犯措置に万全を期していく」と述べた。

防衛省によると、中国軍のY9情報収集機は26日午前、長崎県の男女群島の南東側で旋回し、11時29分から同31分にかけて領空を侵犯、さらに領空の外で複数回旋回の後、中国大陸方面に飛行した。

中国外務省の林剣副報道局長は27日、「中国はいかなる国の空域にも侵入するつもりはない」と述べ、領空侵犯は意図的ではなかったとした。

領空侵犯の目的について木原氏は「確たることを答えることは困難だ」とするが、約2分の領空侵犯で十数キロ飛行した可能性があることなどから、防衛省関係者は何らかの意図的なものだったとの見方を強めている。

中国は日本周辺で、小さな動きを積み重ね圧力を強める「サラミ戦術」を取っているとされる。尖閣諸島周辺では中国海警局の船舶が領海侵入を繰り返し、九州西方でも中国軍の艦艇や無人機、航空機の活動が確認されてきた。

航空自衛隊トップの内倉浩昭航空幕僚長は会見で「領空には国際法上、排他的な主権があり、他国は尊重する必要がある。国際ルールを破る国がそもそも間違っており、正してもらいたい」と語った。

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