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「佐渡島の金山」韓国国会が撤回要求決議 ユネスコ、世界遺産登録を27日に審査 上川外相「誠実かつ丁寧に議論する」

zakzak by夕刊フジ 2024年7月26日 11時35分

インドのニューデリーで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は25日、登録審査の日程を公表、新潟県の「佐渡島(さど)の金山」は27日午前10時(日本時間午後1時半)からの会合で行うと明らかにした。進行次第で日程は前後する可能性がある。

日本を含む21の委員国が、ユネスコ諮問機関が6月に行った勧告を基に審査する。

勧告には「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」の4段階がある。

諮問機関は佐渡金山について「情報照会」を勧告。明治時代以後の遺構が多く残る地区の除外▽遺産地域の周囲に設ける保護エリアの拡大▽鉱業権所有者が商業採掘を再開しないとの確約―について補足説明を求めた。日本政府や地元自治体は「登録」への格上げを目指している。

佐渡金山は「相川鶴子(あいかわつるし)金銀山」と「西三川(にしみかわ)砂金山」で構成。世界の鉱山で機械化が進んだ16~19世紀に、伝統的手工業による高純度の金を生み出す技術が発展し、17世紀には質、量ともに世界最高水準だった。採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残るのは、世界的に例がないとされる。

国の文化審議会が2021年12月、佐渡金山を23年の登録を目指す候補に選び、政府は22年2月に推薦書を提出。しかしユネスコに不備を指摘され翌年に再提出した。

韓国は「朝鮮半島出身者の強制労働があった」として佐渡金山の登録に反発してきた。聯合ニュースによると、韓国国会は25日の本会議で、日本政府に対し、佐渡金山の登録推進の撤回などを要求する決議案を採択した。

上川陽子外相は23日の記者会見で「韓国と誠実かつ丁寧に議論する」と発言した。

当時の朝鮮半島出身の労働者には給与も支払われており、日本政府は21年、「強制労働には該当しない」との答弁書を閣議決定している。

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