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今日から始める10万円株 相場は落ち着き取り戻したが…急落リスクを考慮し自律反発+高配当狙いが吉「ジェイテクト」「シチズン」「ENEOS HD」

zakzak by夕刊フジ 2024年8月15日 11時0分

歴史的な暴落・暴騰相場から数日が過ぎ、株式相場は落ち着きを取り戻した。ただ、この狂乱相場の要因とされる円キャリートレード(低金利の円で調達した資金を高金利の通貨や他のアセットに投資する取引)の巻き戻しは、まだ全体の50%程度、専門家によっては30%程度しか消化していないとの声も聞かれ、今後も波乱含みの相場が続くとの見方が支配的だ。

日経平均が6日、7日の2日間で10%近く急反発したとはいえ、個別では、直近の高値から程遠い水準にある銘柄が少なくない。まだ急落のリスクが残る中、SNSをのぞくと、暴落直後から積極的に優良株を買いあさっている投資家も見受けられる。こうした逆張りのスタイルは、成功した時の見返りが大きい一方、再び急落に転じた時には傷口を広げてしまう。かといって様子見を決め込んでいるだけでは、反発が続いた場合のリターンは得られない。

そこで、今回はリスクを抑えつつ、かつ反発の恩恵も受けられそうな10万円株を選別してみた。ベースは、高配当かつ減配リスクが小さく、中期の移動平均線からの下方乖離率が大きい銘柄だ。

まずは、トヨタ車のステアリングや駆動部品を手掛ける「ジェイテクト」(6473)。中国向けの減速に不安は残るが、北米向きは好調に推移している。為替レートは1ドル=148円と、ほぼ現状の水準と一致。ここから大きく円高に振れない限りは、26週移動平均線がある1200円台を見据えた反発継続が予想される。9万1480円で購入可能(9日終値ベース、以下同じ)。

腕時計のほかに切削などの工作機械を手掛ける「シチズン時計」(7762)は、シチズンブランドが100周年を迎える。欧米向けに加え、国内もインバウンド向けに堅調に推移。株価の大幅高は期待薄だが、5%近い配当利回りは魅力だ。9万1100円で買える。

石油元売りトップの「ENEOSホールディングス」(5020)は、円高耐性がある点がポイント。今年2月に上限500億円、5月には同2000億円の自社株買いを発表し、今回の急落局面においても粛々と自社株を拾っていることだろう。最低購入価格は6万8590円。 (吉田礼音)

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