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凄腕アナリスト ザ・覆面 データセンター関連の好業績銘柄「システムサポート」はボックス相場上放れへ 今6月期は前期をしのぐ増収増益率予想

zakzak by夕刊フジ 2024年10月2日 11時0分

為替動向に揺さぶられながらも、日経平均は9月のメジャーSQ値(特別清算指数)3万6906円を突破も自民党総裁選を受け大混乱。リバウンド後、日経平均の3万9000円前後は、累積出来高の多い価格帯で上抜けることができるかが焦点となる。年内の4万円台回復のカギを握るのは、10月下旬から本格化する企業決算発表となるだろう。

9月には、八洲(やしま)電機、さくらインターネットが3月期第2四半期(4~9月)決算の発表を前にして早々と通期の業績予想を上方修正してきた。いずれもデータセンター関連株であることから、データセンター関連株には業績期待の買いが先行する可能性がある。

国内にデータセンター4拠点を展開する東証プライムの「システムサポート」(4396)が、データセンター関連の値幅取り銘柄候補として注目できる。

クラウドインテグレーション事業と、北米でも事業化するシステムインテグレーション事業を主力としているが、アウトソーシング事業としてデータセンター業務も手掛けている。その事業収益は前期実績で15・3%増収、37・6%増益と、月額利用料などのストック売上や顧客1社あたりの利用料が増加したことで、着実な事業成長を見ている。

同社は6月期決算銘柄。その通期業績予想は売上高260億8700万円(前期比18・4%増)、営業利益21億1500万円(同26・6%増)、経常利益21億600万円(同20・8%増)、当期利益14億4400万円(同18%増)。14・3%増収、14・7%営業増益という前期の増収、営業増益率を上回る変化率を計画している。2ケタ増収益が継続して、経常利益ベースでは10期連続の過去最高益が続く見込みだ。

さらに、新規上場した決算期から前期まで5期連続増配を継続しているが、8月には今期から原則として減配せず配当の維持もしくは増配を行う「累進配当制度」の導入を発表。今6月期は前期比8円増の年48円配当(うち第2四半期末配当24円)予想。12月末の第2四半期末配当を実施し、配当権利取りから年末年始高シナリオが描きやすい銘柄でもある。

配当利回り2・3%に当たる株価時価水準は2000円近辺。8月上旬の全体相場の急落の影響を受けた一段安を除くと、昨年7月以降は2000円ラインを中心とする上限2200円台、下限1800円のボックス相場が1年2カ月継続している。

収益面での突出した季節習性はないものの、第2四半期(7~9月)以降に利益が積み上がる傾向があり、11月上旬とみられる第1四半期決算の発表に向けて関心が高まるタイミングだ。

データ関連株人気の流れに乗り、昨年6月の高値2276円を上抜き、2020年6月の最高値2543円を目指す展開が期待される。

■ザ・覆面(ざ・ふくめん) 金融業界では知る人ぞ知るベテラン。株式の分析と着眼点の鋭さに定評がある。名を出せばハレーションが大きいため、覆面で参戦。

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