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株式フジ 石破内閣の信用低く市場も重い 政権につながらない銘柄を狙う 傘下に暗号資産交換業「マネックスG」「インタートレード」

zakzak by夕刊フジ 2024年11月22日 6時30分

東京市場は上値が重い展開が続いています。米株高を受け、堅調にスタートしても、場中に売りものが出てきて伸び悩み、大引けではさらに弱含む例が頻繁に見られています。日経平均株価やTOPIXの株価指数が急落しているわけではないものの、反転が見通せず、投資家にとってはフラストレーションのたまる日々が続いています。この要因として、まず「トランプ米国第一主義」への懸念が指摘できます。

トランプ次期米大統領の公約の中で最も気にされているのは、保護貿易=関税率の引き上げです。全輸入品に対して10―20%の追加関税をかけるとしており、特に中国製品には最大60%の関税をかける可能性があります。

中国は報復関税をかけると思われますが、日本政府も同様の措置をとるのでしょうか? 仮に米輸入品に10%の関税をかければ、日本の消費者にとっては物品の10%値上げとなります。1兆円を超える負担がのしかかることになるでしょう。

こうした重要事項について石破茂内閣がうまく対応できるのか、多くの投資家は懐疑的です。今のところ石破内閣が政策を前に進めた具体例はなく、モタモタが目立っています。

政府がとりまとめを目指す総合経済対策について、18日に自民、公明の与党と国民民主党との3回目の政調会長会談が開かれました。国民民主党は、いわゆる「103万円の壁」対策やガソリン減税の実現を担保するため、経済対策に具体的に記すよう要求しました。しかし、与党側は継続協議として態度を明らかにしていません。

衆院で過半数を持たない少数与党であることから、国民民主党の協力を得られないと政治が停滞することは明らかです。なぜバシッと決めることができないのか? こんな調子でトランプ次期米政権と対峙(たいじ)できるのか? 結局、石破内閣の信用が高まってこないことが株価の上値の重さにつながっていると考えます。

こうした状況下では、できるだけ政権とつながらない銘柄を選択することになります。傘下に暗号資産交換業のコインチェック社を擁することから暗号資産の値上がりで注目されている「マネックスグループ(8698)」、同じく傘下に暗号資産交換業DAMS社を持つ「インタートレード(3747)」、このほか10月23日の上場後下落したものの、上期経常利益27%増が好感され出直りが著しい「東京メトロ(9023)」にも注目しています。 (株式ジャーナリスト 天海源一郎)

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