首位広島に今季最大5ゲーム差をつけられ、V逸危機の3位阪神が20日の最下位ヤクルト戦(京セラ)に完勝。連敗を3で止め、首の皮一枚つなげてみせた。
「勝負の9月」を前にした4カード連続負け越しで岡田彰布監督(66)の精神状態が心配されるなか、救世主となったのは過去2戦勝ち星のなかったエース才木だ。7回3安打無失点で自己最多10勝をマーク。今季7度目の〝連敗ストッパー〟として復活を遂げ、チームに5カードぶりの初戦白星をもたらした。
「前回、前々回と情けない投球をしたんで、ゼロで抑えようと思っていた。点を取ってもらって勝っていてもゼロでいけたのが自分でもでかい。これでOKではなく、次の試合もしっかり準備したい」と兜の緒を締めた才木。「粘り強く投げてくれた。遠征でいい結果を残せなかったので初戦を取れたのは大きい」と手放しで感謝した指揮官の危機感たるや、相当のものだったはずだ。
チーム内には「今回の最下位ヤクルト、首位広島と続く6連戦で逆転Vに持ち込めるかどうかが決まるといっていい。負け越したら終わりだし、今度は4位になることも心配しないといけない」(球団関係者)と危惧する声も。岡田監督も心境は同じだろう。残りの31試合、これまでのように勝ってまたズッコケ…とならないようお願いしたい。 (岩﨑正範)
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阪神―ヤクルト17回戦(阪神10勝7敗、18時、京セラドーム大阪、3万6041人)
ヤクルト000000003-3
阪 神30000014×-8
(勝) 才木20試合10勝3敗
〔敗〕 吉村17試合5勝7敗