前日20日は「二十四節季」のひとつである「大寒」。一年で最も寒いといわれるが、東京の最高気温は14・3度…。3月上旬の温かさだという。そんな球春陽気に、プロ野球も2月1日のキャンプインに向け、各地から自主トレ便りが続々と届く中、〝異種スポーツ・コラボ〟が目に飛び込んできた。
女子ゴルフの脇元華(27)である。大分県佐伯市で行われたソフトバンク・柳田悠岐(36)の自主トレに参加したことを自身のインスタグラムで公開した。今月6日から約2週間、「充実した時間を過ごせました。皆んなと同じメニューをこなして毎日ヘロヘロでした。これをやり続けて力をもっと付けていくぞー」。2025年への新たな決意があった。
柳田は15年にトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)と首位打者を同時に達成。15、20年にはMVPに輝いた球界のスターである。全力プレーをモットーに練習でも手を抜かない。そんな柳田の血がにじんだ手袋の写真をインスタに載せた脇元は、「こういうことよね」「学びます」とプロフェッショナル魂を植え付けられたようだ。
18年にプロ入りした脇元は〝美人ゴルファー〟として知られた存在だった。とはいえ結果が出ない時期が続いたが、昨年は4月の「KKTバンテリンレディス」で5位に入るなど36戦してトップ10は6度、予選落ちはわずか4度と安定した。年間ランキングも30位入りするなど〝プチブレーク〟。中でも日米共催の11月「TOTOジャパンクラシック」では1日目、2日目と首位を走り優勝争い(結果は6位)。そろそろ結果を出したい?!
そういえば、プロ野球選手との〝コラボ〟でブレークした選手がいる。阿部未悠(24)である。昨年1月、知人を介して当時ソフトバンクの甲斐拓也(32)の自主トレに参戦し、4月の「富士フイルム・スタジオアリス」(埼玉)でツアー初優勝を挙げた。「甲斐さんにゴルフを楽しめって言われた。なかなか結果が出なく、つらい時期もあった。でも本質的にゴルフは好きだし、〝楽しもうって〟プレーしたのがよかった」と話していたのが印象的だった。
脇元も〝ギータ・エキス〟を糧に、大ブレークの予感…。 (産経新聞特別記者)