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国民民主よ、103万円の壁の引き上げの財源「地価税」で大丈夫か? 高橋洋一氏「『増税』を財源、財務省のペースに…」

zakzak by夕刊フジ 2024年12月23日 11時56分

「年収103万円の壁」の引き上げをめぐり、国民民主党の古川元久代表代行(税調会長)は22日のフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」で、財源の一つとして「地価税」に言及した。「178万円」への引き上げなど「減税」を掲げ、世論調査で政党支持率が自民党に次ぐ2位に浮上した国民民主党だが、いま「増税」を持ち出して大丈夫なのか。

古川氏は番組で「東京の地価はバブル期を超えている。地価を抑制する地価税がいま凍結されている。(自民、公明との)3党の協議で『こんなのも(財源に)どうですか』と内々で言っている」と明かした。

地価税はバブル期の地価高騰を抑制するために1992年に施行された。高額で広い土地を保有する法人などが課税対象となったが、98年に凍結された。

「壁」引き上げについて、与党は税制改正大綱で「123万円」とした。「178万円」に引き上げた場合、7兆~8兆円の税収減が見込まれるとして、国民民主党側に財源を示すよう求めている。大蔵省(現財務省)出身の古川氏の発言は、こうした批判に応えたものとみられる。

だが、国民民主党はこれまで「税収の上振れや予算の使い残しがある」と指摘し、働き控え解消や所得増で法人・消費税収が増える効果も強調してきた。玉木雄一郎代表(職務停止中)も22日のX(旧ツイッター)で«「7兆円~8兆円の減収」は過度に不安を煽(あお)るもの»と投稿した。

元内閣参事官で嘉悦大教授の高橋洋一氏は「『減税』をしようというのに『増税』を財源とするのはチグハグな政策で、財務省のペースに乗せられているのではないか。日本の土地の価格はGDP(国内総生産)比では、地価税を導入したバブル時ほど高くない。地価税を再導入すれば日本経済に悪影響となるだろう」と指摘した。

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