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岸田首相に〝退場勧告〟櫻井よしこ氏「本質を読みとれず大局観も欠く」安倍元首相の暗殺から2年間、政権運営に不信感

zakzak by夕刊フジ 2024年7月1日 11時47分

「産経新聞」への寄稿で

保守派論客の重鎮、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が岸田文雄首相に〝退場勧告〟を突き付けた。1日付産経新聞への寄稿で、安倍晋三元首相が暗殺されてから2年間の岸田首相の政権運営に不信感を示し、憲法改正と安定的な皇位継承の法整備ができなかった場合、«自民党は岸田氏に代わる志ある総裁を選出し、徹底的に国の在り方を議論し、再出発する。それが国益だ»と論陣を張った。

櫻井氏は産経新聞の寄稿「美しき勁(つよ)き国へ」で、岸田首相就任直後の2021年10月の衆院選の圧勝や、22年7月の参院選での自民党の単独過半数獲得などについて、«国民は岸田氏が安倍晋三元首相の遺志を継ぐ決意を固めた、国防の本質を理解していると受け止めた。だからこその圧倒的支持だった»と分析した。

だが、安倍元首相が暗殺され、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題が浮上すると、首相は«事の本質から外れて旧統一教会と自民党の関係清算に力を注いだ»とした。定額減税も、«国民が感じ取ったうさん臭さの本質を理解できなかった»とし、政治資金問題も«またもや本質を踏み外し、自ら泥沼の議論に埋没した»と指摘した。

櫻井氏は«本質を読みとれない岸田文雄首相は大局観も欠いている»とも批判する。

9月までの自民党総裁の任期中に憲法改正の実現を目指すと語ってきた岸田首相に、櫻井氏はエールを送ってきた。5月3日の憲法記念日に開かれた改憲派の集会に首相がビデオメッセージを寄せた際、主催団体代表の櫻井氏は「憲法改正の第一歩を踏み出す。このミッションをやり遂げることができるのは岸田首相しかいない」と語っていた。

だが、憲法改正原案の提出は見送られ、通常国会は閉会した。櫻井氏は中国、北朝鮮、ロシアなどの権威主義国の脅威を取り上げ、«憲法改正は、岸田氏が好んで口にする「先送りできない課題」の筆頭だ。万が一、それを先送りするなら岸田氏には退場しかないだろう»と迫り、«志ある政治家は手を挙げよ»とつづっている。

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