松山英樹が日本勢初のメダル獲得で沸いた４日のゴルフ男子最終日。パリ郊外の会場「ル・ゴルフナショナル」全１８ホールを巡った。
前回東京五輪のゴルフ男子も取材したが、当時はコロナ下で会場は無観客。静寂を切り裂くクラブのスイングと同時に、「ビューン！」という打球音が聞こえたのが印象深かった。最終日に最終ホールのグリーン付近だけ、ボランティアスタッフが駆けつけて声をからして盛り上げていたのが懐かしい。
コロナと無縁の今大会は一転、何千人ものギャラリーがコースを大移動。選手との距離が近いホールでは、松山と同組のローリー・マキロイ（アイルランド）に「ローリー！ ローリー！！」と大合唱だった。
もちろん松山にも声援が飛んでいたが、この様子をモニター越しに見ていた日本の丸山茂樹監督は「やっぱり雰囲気としてはこれがスポーツだからね。選手にとって４、５万人のギャラリーなんてのはどうってこともない話だから。絶対ギャラリーはいた方がいい！」と力説。３年の時を経て五輪も〝ノーマル〟に戻ったと実感した。 （山戸英州）