阪神・藤川球児監督(44)が来季プロ5年目に突入する佐藤輝明内野手(25)に〝熱視線〟を送っている。
14日、高知県安芸市での秋季キャンプで3度目のランチ特打に登場した佐藤はバックスクリーン越えの場外弾を含む、47スイングでさく越え16本。試行錯誤しながらも走攻守のレベルアップに燃えているが、〝火の玉ボス〟は手厳しかった前任者とは一転して「打ち方とか本人が気にしているところを聞くこともできた。今の進み方も打撃コーチ、自分も聞いている。彼が進んでいく方向は理解はしている」とその姿勢を高く評価した。
さらには「練習はやっぱりハード。でもノックを受けてもスローイングも安定してるし、このあたりはよくコーチがやってくれているなと。今いいから来年良くてじゃなくて、ずっとこれを繰り返す。それがプロ野球選手で(佐藤輝が)毎日うまくなっていってるとしたら、いいんじゃないか」など17日のキャンプ打ち上げを前に手応えは十分感じ取っている。
佐藤輝は今季も途中で2軍落ちを食らうなど打率・268、16本塁打、70打点で終了。守備では両リーグワーストの23失策…と大いにやらかしたものの、進化の兆しは見えたということか。藤川監督にしてみれば、成長してもらわなければ困る〝実情〟もある。すでに球団は今オフの他球団のFA選手の獲得を見送り、目下、FA宣言した自軍の4番大山の慰留に懸命…。もし万が一、他球団流出となれば当然、佐藤輝に掛かる期待はハンパではなくなってくる。
当の佐藤輝も「いろいろと試しながら、いい練習ができていると思います」と話しているが、来季こそ〝悩める主砲〟から卒業できるか。 (岩﨑正範)