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中国軍機2機、フィリピン空軍機に妨害行為 南シナ海上空で白煙状のフレアを放射 国際法違反との批判に「合法的」と強調

zakzak by夕刊フジ 2024年8月13日 15時10分

南シナ海のスカボロー礁上空で定期巡回飛行していたフィリピン空軍機の進路に、中国軍機2機が敵の誘導ミサイルの赤外線探知を撹乱(かくらん)する「フレア(火炎)」を放射した。フィリピン軍は、乗組員の命を危険にさらしたと非難するなど、南シナ海の緊張が高まっている。

「中国空軍の行動は、不当で、違法、無謀だ。フィリピン空軍の航空機はフィリピンの領空で定期的な海上警備行動を行っていた」

フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領は11日の声明で、中国軍機による8日朝の妨害行動を非難し、「責任ある行動」を求めた。

フィリピン紙インクワイアラーは11日、政府関係者から入手したというフィリピン軍機の操縦席から撮影された動画を公開した。フィリピン軍機に接近した中国軍機の1機が、フィリピン軍機の前方左側に白煙状のフレアを続けざまに放射する様子が映し出されていた。

スカボロー礁は中国が実効支配しているものの、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)にある。フィリピン軍機はクラーク空軍基地に戻ったが、同軍は「空軍に脅威を与え、合法的な飛行を妨害した」とし、国際法違反だと批判している。

これに対し、中国軍南部戦区は10日、フィリピン軍機が「度重なる警告にもかかわらず中国の空域に侵入し、正常な演習活動を妨害した」と主張した。中国軍の対応は合法的だと強調した。

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