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尊富士、復活・再起・再出発 「真っ黒化粧まわし」に込めた願い、描かれる八咫烏(やたがらす)「黒×黒」の斬新なデザイン

zakzak by夕刊フジ 2024年9月13日 13時59分

■大相撲秋場所 5日目=12日、東京・両国国技館

初日から5連勝を飾った西十両11枚目の尊富士(25)=伊勢ケ浜=の真っ黒化粧まわしが話題を呼んでいる。

西十両8枚目の白鷹山(29)=高田川=を一気の攻めで寄り切り。尊富士は「まだ序盤。15日間長いので、毎日同じ生活、同じ行動をして、変わらない日常を過ごしています」と落ち着いた口調で振り返った。10時間睡眠を心掛け、「腸内環境が良くないと」と毎日ヨーグルトを食べるなど、体調面にも気を配っている。

今場所から使用している化粧まわしは、遠くからは真っ黒に見えるが、八咫烏(やたがらす)が描かれている。東京の不動産業「エースコーポレーション」の沼田真清社長と、東京・板橋にある城山熊野神社宮司の石川明彦氏から贈られたもので、くまモンのデザイナーで知られる水野学氏がデザインした。

3本足の八咫烏は城山熊野神社のシンボル。「復活・再起・再出発」を願った姿で、右上がり、尻上がりが表現され、足は好機をつかむために大きく開いている。春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たすも、右足首を負傷し十両下位から再出発する尊富士にはピッタリのデザインといっていい。

化粧まわしは宣伝として使われることが多いが石川氏は「力士の気持ちが持ち上がったり、格好よく見えることが大事。尊富士関は黒が好きだと聞いたので、黒×黒にしました」と斬新なデザインの理由を明かす。尊富士は「目立たないようで目立ちますよね。八咫烏の話もうかがったので、あやかりたいです」と復活に意欲。次は再入幕を果たし、真っ黒化粧まわしの優勝額を国技館に飾りたいところだ。 (塚沢健太郎)

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