ひそかに期待している〝シダマツペア〟こと志田千陽（２７）、松山奈未（２５）組＝再春館製薬所＝の取材で、パリ市内のバドミントン女子ダブルスの会場、ポルト・ド・ラ・シャペル・アリーナにやってきた。
入場口に迷いボランティアセンターをのぞくと、スタッフが夢中になっているのは卓球。休憩中の気分転換に入れ代わり立ち代わり、無邪気にラケットを振っているのが印象的だ。こちらが用事を済ませて場を離れようとしたら、「あなたは日本のメディア？ 一緒にやっていかないか？」と誘ってくれた。
こちらは温泉卓球レベルのド素人。ラリーなんて続いたもんじゃないが場は和んだ。男性スタッフに聞くと、「フランスはバスケットボール、バレーボールほどメジャーではないけど、卓球も〝そこそこ〟人気なんだぜ。日本は女子が強いだろ？ 中国はもっと強いね！」と世界の勢力図まで詳しいようだった。
ちなみにスタッフが卓球に興じている時間、アリーナ内では金メダルを目指す選手たちがシャトルを打ちまくっていた。「仕事しなくていいの？」と尋ねたら、「遊びも必要だろ！」と即答。いい仕事をするには遊びも必要…。異国の地でなんだか、合点がいった。 （山戸英州）