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自民党総裁選〝大乱戦〟の異常事態 40代の小林、小泉両氏に注目で「世代交代」阻止の思惑も 推薦人20人めぐり「相当な駆け引き」

zakzak by夕刊フジ 2024年8月19日 15時30分

9月の自民党総裁選が〝大乱戦〟の様相だ。小林鷹之前経済安保相(49)が19日、国会内で出馬会見を行う方針なのに加え、河野太郎デジタル相(61)や、石破茂元幹事長(67)らも近く立候補を表明する方向で調整している。出馬が取り沙汰される候補者は、国民的人気の高い小泉進次郎元環境相(43)を含めて10人程度いる。背景には、「新しい自民党」を象徴する40代の小林、小泉両氏が注目されるなか、「世代交代」を阻止したい思惑もありそうだ。

小林氏は18日、地元・千葉県八千代市で趣味のランニング姿を記者団に公開し、知名度不足解消へ発信を強めた。BS朝日番組では、改正政治資金規正法の検討項目に関し「直ちに検討に着手し、できる限り早期に結論を出すべきだ」と言明した。

小泉氏は同日、横浜市で記者会見し、立候補に期待する声があると問われ、「ありがたい。今後については真剣に考えて判断したい」と熟慮する姿勢を示した。派閥裏金事件を踏まえ、改革の取り組みを重視すると言及した岸田文雄首相に「全く同感だ」と強調し、「派閥解消が名ばかりでないと示すことが重要だ」と主張した。

「岩盤保守層」の支持がある高市早苗経済安保相(63)は同日、自身のX(旧ツイッター)に「国家経営を担うべく、心を固めている」と綴った。地元・奈良で前日行った講演会の謝意とともに、「故郷の皆様からの熱いエールを重く受け止め」ると誓い、総理総裁への熱意を示したかたちだ。

総裁選ではこのほか、茂木敏充幹事長(68)や、林芳正官房長官(63)、加藤勝信元官房長官(68)、上川陽子外相(71)、斎藤健経産相(65)、野田聖子元総務相(63)、青山繁晴参院議員(72)らの名前が浮上している。

岸田文雄政権で失った「政治への信頼」「岩盤保守層」を取り戻すには微妙な候補者も多い。「世代交代」の流れの中で、自身の存在感を示す必要があるのか。

異常事態に保守系議員は「推薦人20人の確保をめぐっても、相当な駆け引きがある。混戦になれば、不確定要素が増える。〝キングメーカー〟の麻生太郎副総裁(83)と、菅義偉前首相(75)も頭を悩ませているはずだ」と語る。

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