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凄腕アナリスト ザ・覆面 ドウシシャは仕切り直し相場へ移行 今期は猛暑、来期は万博効果を享受 高配当利回り、PBR1倍割れの割安株

zakzak by夕刊フジ 2024年7月31日 11時0分

史上最高値を更新してきた日米株式市場が前週、大幅な調整をみた。米国では期待値の高いハイテク大手企業の業績が警戒される一方、日本国内は金融政策正常化に向けた動きから為替相場が円高傾向となったことがマイナス材料となっている。

いずれにせよ31日には、日銀金融政策決定会合とFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が明らかとなる。

次回の日銀金融政策決定会合とFOMCは9月後半の開催で、8月前半は企業決算の発表を手掛かりとした決算トレードが中心となる。為替動向が波乱材料となっているため、物色人気は内向き(内需系)となる可能性がある。

侮れない相場の物色テーマとして猛暑対策関連がある。気象庁が23日に発表した3カ月予報(8月から10月)では、この先も気温が高く8月は猛暑に警戒、秋も残暑が厳しいという予報となっている。猛暑で熱中症保険の加入増、ミスト発生・ファン付き日傘が登場、電動式や保冷剤利用のネッククーラーの販売好調など、関連ニュースが連日報じられている。

7月に入りアイスクリームチェーン大手の「B―Rサーティワンアイスクリーム」の好業績も伝えられた。2024年12月期第2四半期(1―6月)連結営業利益は前年同期比89%増で、前期比5・5%増益予想の通期予想19億3000万円に対する進捗(しんちょく)率は78%強に達し、通期の増額修正期待が高まり、株価は急騰劇を演じた。

猛暑対策関連の材料は業績に直結しやすいため、ここから乗っても遅くはない。東証プライム上場の「ドウシシャ」(7483)はその穴株だ。

ドウシシャは、雑貨・衣料・家電など生活関連商品を量販店中心に卸売りし、プライベートブランド(PB)商品開発も手掛ける企業。手掛ける商品群には「かき氷器」、浮輪などマリンレジャー用品、扇風機・コンパクトファン、はやりのネックファンなど猛暑対策関連が多い。

25年3月期連結業績は売上高1100億円(前期比3・9%増)、営業利益90億円(同13・5%増)、経常利益91億円(同8・2%増)、当期利益60億円(同3・7%増)で2期ぶり増益転換の見込み。

さらに、大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」がついた公式グッズのハンディファンを商品化しているが、同社は大阪発祥の企業で来期は大阪・関西万博の開催効果を業績に取り込むことが期待され、来期は5期ぶり最高益更新が視野に入ってくることが期待される。

今期の年間配当計画は前期比5円増の80円で、株価2200円での配当利回りは3・5%と高く、PER(株価収益率)は12倍台、PBR(株価純資産倍率)は1倍割れの水準と割安感も抱えている。

昨年9月高値2468円を目前に一服を入れた場面にあり、ここから仕切り直し相場が期待できる銘柄だ。

■ザ・覆面(ざ・ふくめん) 金融業界では知る人ぞ知るベテラン。株式の分析と着眼点の鋭さに定評がある。名を出せばハレーションが大きいため、覆面で参戦。

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