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トラトラ株 旅客・電力需要の回復で黒字転換「放電精密加工研究所」に注目 万引ロス削減へAI学習モデル開発に着手「セキュア」など

zakzak by夕刊フジ 2024年7月6日 15時0分

米国株式市場同様にサマーラリー発生中

7月4日の取引で、TOPIXが2898・47ポイントをつけた。終値の史上最高値は1989年12月18日につけた2884・80ポイントで、34年半ぶりに上回った。また、日経平均は4万0913円65銭まで上昇し、3月22日に付けた終値の史上最高値の4万0888円43銭を3カ月ぶりに上回った。

米株式市場でのハイテク株の上昇を受け、海外投資家がリスクオンとなり、日本株を買い進めていることが主因とみられている。いずれにせよ、東京株式市場でも米国株式市場同様に「サマーラリー」が発生中だ。積極的な市場参加で、収益獲得を目指すべきと考える。

まず、放電精密加工研究所(6469)は、2025年2月期第1四半期連結営業利益が7800万円(前年同期は1900万円の損失)と「黒字転換」したことが注目ポイント。旅客需要の回復により、航空機エンジン部品の生産量が増加した。また、電力需要を背景に環境・エネルギー関連のガスタービン部品が国内、海外向け案件ともに堅調に推移した。

同社は2月28日に三菱重工業(7011)と資本業務提携に基づく第三者割当増資を実施。26年2月期から段階的に増産が見込まれるガスタービン部品、航空機エンジン部品、防衛装備品への設備増強と安定供給が行える体制の整備を行っている。

次にセキュア(4264)は、小売業界での人手不足や万引による商品ロス削減を解決するために、NVIDIAのGPUを活用したAI学習モデルの開発をスタートした。これが注目ポイント。

万引の被害総額は年間で約8000億円と言われている。しかし、人手不足で監視を増やすことは難しく、社会的な課題になっている。同社は顔認証による万引ロスの削減を実現しているCIA社と4月に資本業務提携。両社共同で万引犯特有の行動パターンをAIに学習させることで、小売店の防犯対策の向上を目指している。

「PRISM BioLab」製薬会社との提携で開発事業が充実

そしてPRISM BioLab(206A)は、「自社開発事業」における製薬会社との主な提携として、エーザイ(4523)および大原薬品工業株式会社へのライセンスアウト契約があり、アップフロント、研究開発費、マイルストンの収入を得ている。これが注目ポイント。

また、共同開発事業ではMerck KGaA社、Boehringer Ingelheim International GmbH社、Getentech,Inc.社、Eli Lilly and Company社、小野薬品工業(4528)などとの提携があり、それぞれ創薬標的を定めてHit化合物の探索や化合物最適化を行っている。 (株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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