歴史的弱さで最下位に沈んだ西武は1試合を残しチーム59本塁打。1951年の63本塁打に届かず球団ワーストで、広島の52本塁打を上回るもののリーグ最少となっている。
さらにチーム最多は佐藤龍世内野手(27)と、7月10日から試合に出ていない中村剛也内野手(41)の7本。2桁本塁打の打者が出なければ球団初となる。
他球団を見渡してもチーム最多が1桁だったのは、12球団となった1958年以降では61年の近鉄3選手、2011年のロッテ・井口資仁、12年の楽天・松井稼頭央、牧田明久が9本止まりだった例があるだけ。このまま7本で終われば、まともなバットもなかった戦後間もない時代以来となる。
西武は2軍から猛練習で鍛えられ、次々と強打者が育つことで他球団からも一目置かれていたが、昨年新設されたハイパフォーマンスグループなどが練習時間や内容を制限。コーチ陣からは「練習量が少ない。振り込み不足。今の時代はいろいろ言われるけど、やはり練習をやらないとうまくはならない」と嘆く声が聞かれる。
西武は4日の楽天戦(楽天モバイル)が最終戦だったが雨天中止で9日に順延。予定されていた渡辺久信監督代行(59)の退任会見や、西口文也新監督(51)の就任会見のスケジュールは見直されることとなり、最後まで締まらない1年となってしまった。 (塚沢健太郎)