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河村勇輝のNBA挑戦に〝経験者〟馬場雄大がエール「最も苦労するのは日米のバスケの違い」 グリズリーズとエキシビット10契約

zakzak by夕刊フジ 2024年7月8日 13時42分

バスケットボールBリーグ1部(B1)の横浜BCは7日、パリ五輪日本日本代表候補の河村勇輝(23)が米プロNBAのグリズリーズと来季開幕前のキャンプに参加するための「エキシビット10」契約を結ぶことで合意したと発表。同契約から這い上がる難しさを知る代表の同僚、馬場雄大(28)=長崎=がエールを送る。

五輪前の国内最後の実戦、東京・有明アリーナでの韓国との強化試合に先駆けて日本の司令塔が届けた朗報。河村は「オファーを受けてチャレンジする決心をした。夢を実現させていきたい」とのコメントを発表した。

同じく代表候補の富永啓生(23)も米ネブラスカ大での活躍が認められ、ペーサーズと契約したことが5日に発表された「エキシビット10」とは、キャンプに参加して開幕までアピールしながら、NBAと下部Gリーグを一定期間行き来できるツーウエー契約への切り替えを目指すもの。その先に八村塁(レーカーズ)ら一握りのエリートが結ぶ本契約がある。

「バスケット選手なら一度は憧れる場所」と話す夢の入り口に立った河村だが、待っているのは世界のプロスポーツで屈指の厳しい生存競争だ。渡辺雄太が20年にラプターズと同契約を結んで開幕前にツーウエー契約を勝ち取った一方で、馬場は19年にマーベリックスと同契約もキャンプ中にGリーグ行きを通告され、NBAでのプレーはかなわなかった。

自らが阻まれた高い壁に挑む後輩たちに対し、馬場は「最も苦労するのは日米のバスケットボールの違い。米国は個々の能力が高い分チームプレーが少なく、パスが回らない状況が多くなる」と経験を踏まえた助言を送りつつ、「勇輝も啓生もGリーグで頑張る立場になると思うが、そこを超えていけそうなプレーや表現は今できていると思う。このままツーウエー獲得になれば、NBAまでいけると思う。彼らが切り開いてくれると信じる」と期待を寄せる。

この日の河村はチーム最多9アシストと17得点で勝利に貢献も、目標の五輪8強に向け「今日の試合の内容では程遠い。しっかり練習して日々、成長する必要がある」と表情を引き締めた。世界最高峰への試金石となるパリでの闘いを前に、士気は高まるばかりだ。 (山戸英州)

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