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清原正吾、進路のカギは「家族」 独立Lなど10球団か野球引退か…本人は保留「どの選択肢もあり得る」 慶大ラストゲームで父・和博氏に感謝

zakzak by夕刊フジ 2024年11月11日 14時5分

プロ通算525本塁打の清原和博氏(57)の長男、慶大・清原正吾内野手(22)が10日の早大2回戦(神宮)に「4番・一塁」で先発。決勝点につながる安打を放ち、学生生活最後の試合を勝利で飾った。偉大な父の背中を追ってプロ志望届を提出も今秋ドラフトでは指名漏れ。すでに独立リーグなど約10球団からラブコールを受けているが、本人は「どの選択肢もあり得る」と〝野球引退〟にも含みを持たせた。可能性の塊が人生の針路を選ぶキーワードは「家族」だ。 (塚沢健太郎)

最後の六大学リーグ戦は5位に終わったが、連覇目前のライバル早大を相手に意地の2連勝で勝ち点を奪った。父と同じ定位置の一塁からガッツポーズとともに駆け出した正吾は、ネット裏に向かって「ありがとう!!」と絶叫。席から立ち上がった和博氏は両手を挙げて笑顔で応え、試合後には「息子はつらいこと、苦しいことがたくさんあった中、よくここまで頑張ったと思う。自分の経験しなかった大学野球がこんなにも感動するとは思いませんでした」とコメントを寄せた。

正吾は前日9日の1回戦で、3号ソロ本塁打など4打数4安打。華の慶早戦で大舞台での強さを見せつけたものの、大学から再開した野球を卒業とともにやめる可能性もあるという。「そこも含め、本当にまだ何も…。自分の中で腹に落として決め切ることができていないので。どの選択肢もあり得ると言ったらおかしいけど、自分自身考えて決めたいと思っています」と、今後について態度を保留した。

「ドラフトが終わってもまだ騒がれてる」と苦笑するのは、大学4年間の急成長を見届けた堀井哲也監督(62)。「彼はいろんな可能性を持っている人間なんでしょうね」と、今季からNPB2軍に参入したオイシックス新潟とくふうハヤテのほか、四国ILなど独立リーグも含め約10球団からオファーが届いていることを明かす。

「独立リーグのオファーも伝えて、それはそれで聞き入れてますけど、リーグ戦に集中するということだった。彼の本心は分からない。結果を出したので、そういう(野球を続ける)可能性も十分ある。しっかり考えてくれればいい」

正吾が中高6年間のブランクを挟んで野球に再挑戦したのは、薬物依存から立ち直ろうとする父を勇気づけるため。和博氏は1年春のフレッシュリーグからほぼ全試合、チケットを購入してネット裏から観戦した。「全部がうまくいった4年間ではなくて、挫折もしんどい時期もありました。僕の家族は野球がまたつないでくれた。家族は野球に対する思いはとても強い。みんなが力を合わせて僕を支えてくれたことに感謝しています」と正吾。今後も野球を続けるのであれば、家族が足を運びやすい関東近郊のチームが望ましい。

社会人の強豪はドラフト前に内定を出しているため、今から就職先に考えるのは難しい。では、本人も「ありがたく思っています」とオファー殺到に感謝する独立リーグ入りはどうか。オイシックス新潟前監督で巨人の戦略コーチに就任した橋上秀樹氏(59)は、「六大学のレギュラークラスなら十分通用する。ましてや4番を打っているんでしょ? 人気面を考えても、独立リーグはどこも欲しいでしょう」と話す。

一方で、野球で家族をつなぐ役割をバトンタッチするなら、絶好のタイミングが近づいている。堀井監督が「もう一人いますからね。〝ジュニアジュニアがね〟」と言うように、昨夏に慶応高で甲子園優勝の弟・勝児は、来春に慶大へ進んで野球部に入部予定だ。

両親ともに有名人で、高身長のイケメン。高学歴なうえにスポーツ万能で、慶大野球部で4番を張り早大戦で本塁打も打った。スペック最強ながら内定ゼロの大学4年生には、野球界の枠を超えて多種多様なラブコールが届きそうだが、有り余る選択肢からどんな未来を選ぶのか。

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