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花田紀凱 天下の暴論プラス 救い難い立憲民主党 代表戦候補3人の甘い現状認識…政権が取れるわけがない ムリヤリ擁立した吉田晴美氏は論外

zakzak by夕刊フジ 2024年9月12日 11時0分

やっとのことで、一応4人の代表選候補を並べることができた立憲民主党。吉田晴美候補に至ってはひとりぐらいは女性もと、一年生議員をムリヤリ擁立。国民をバカにしてるのか。

4人の第一声を聞いて、改めてこの党は救い難いという思いを強くした。

野田佳彦元首相。

「政権を取れる千載一遇のチャンス」

枝野幸男前代表。

「3年前、一番反省しているのは『他党の力を借りなければ選挙を戦えない』と弱く見られたことだ」(つまり、今後、選挙協力はしない、と)

泉健太代表に至っては、

「次が政権前夜というところまで党を再生させることができたのならば、本当にこの3年間、やり続けてきた意味があった。(中略)私が政権を担わせていただきたい」

「千載一遇のチャンス」といい、「政権前夜」といい、3人の候補(吉田晴美氏は論外)の現状認識がこの程度で政権が取れるわけがない。

泉代表に至っては「私が政権を担わせていただきたい」とはおこがましいにも程がある。

2021年11月に代表に就任以来3年、泉代表、何か仕事らしい仕事をしたか。だからこそ党内でも支持されず、代表選立候補表明も、遅れに遅れたのではないのか。

自民党総裁選の後に解散が予想されるが(小泉進次郎候補は断言)、立憲民主党の予定候補はいまだに190人。全員当選したとしても(そんなことは有り得ないが)単独過半数(233人)にはほど遠い。

「私が政権を担わせていただきたい」と言うなら、当然、他の野党との共闘が前提となる。

朝日新聞でさえこう書いている。

<小選挙区では候補者の一本化が望ましいとの考えは共通しているようだが、どう実現するのか。具体的な道筋を示すことが求められる>(9月8日社説)

だが、日本共産党とは「立憲共産党」批判のトラウマでダメ。

維新とは「憲法改正」でぶつかる。唯一可能性のある国民民主党とも憲法改正に関して隔たりが大きい。

つまり、泉代表の「私が政権を担いたい」なんてどだい無理な話なのだ。

その感をますます深くしたのが、9月8日に放送された「日曜報道 THE PRIME」(BSフジ)。

自民党総裁選候補たちが「政策活動費廃止」「旧文通費の領収書公開」などを公約に掲げたことに対して、立憲民主党の候補たちが、国会会期中にひと言も言わなかったじゃないかと口を揃(そろ)えて非難したのだ。

泉代表。

「もうびっくりですよ。国会中にひとことも言わなかったことばかり」

枝野前代表。

「だったら、(政策活動費を)もらうな、渡すな。旧文通費、あなた(自民党総裁選候補)だけでも公開して下さい」

これに対し、橋下徹氏は、直ちに大反論。

「枝野さん、ただちにやられたらいいんじゃないですか」

すると、枝野代表、オタオタしながら、

「自民党もやるんでしょ。(橋下さん)同じことを必ず聞いて下さい」

続けて、泣き言。

「理屈としてはイコールフッティング(同等の条件)論は正しいと思う。あちら(自民党)は億単位のカネをパーティーで集めている。(中略)こちらだけ手足を縛られたら、若い仲間や地方組織は成り立たない」

自公過半数割れのためなら野党候補をくじ引きで一本化して無党派層を引きつけるべき、という橋下氏の正論に、4候補とも全く聞く耳を持たなかった。

もう一度言う。

この党は救い難い。

(月刊『Hanada』編集長・花田紀凱)

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