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兜町地獄耳 強気が目立つ今年の日経平均予想、4万5000円で横並び トランプ政権、日銀によるETF売却などで乱高下相場も継続か

zakzak by夕刊フジ 2025年1月8日 6時30分

証券ライター 大納会は4万円台に届かなかったものの、昨年の日経平均はよく上がったな。終値では、年間で6430円、19%超の上昇だ。

投資顧問会社社長 34年ぶりに史上最高値を更新したばかりか、7月には4万2426円まで上がったからな。

ライター ただ、その直後には、1カ月足らずで1万1000円以上も下げる場面があった。結果的には、そこが絶好の買い場になったわけだけど、日経平均の4万円台を年初に予想していた専門家は少なかったな。2025年の専門家の予想はどんな感じなんだ?

社長 今年は強気の予想が目立っている。もともと証券会社のアナリストは強気の予想をするもんだけど、主要企業の経営者も史上最高値更新を予想している人が多い。

ライター 業界最大手の野村証券の予想はどうなってる?

社長 日経平均予想では、年末に4万2000円、年間のレンジは3万7750円~4万5000円だ。ちなみに、大和証券では、年前半に割安修正による株高が見込め、年末4万5000円がメインシナリオだ。そのほか、ネット証券のアナリストもおおむね高値は4万5000円としている。

ライター 横並びってわけか。しかし、4万5000円なら、現在の水準から13%足らずの上昇で突破できる。これくらいは達成してほしいな。

社長 第2次トランプ政権には期待材料も多いが、中国への関税引き上げなど懸念材料も多い。国内では、日銀による追加利上げも間違いないだろうから、個人的には下値不安もかなりあるとみている。日銀によるETF(上場投資信託)売却の話も出てきそうだしな。

ライター 確かに。ETF売却も含めて、大規模金融緩和の後始末は簡単ではなさそうだ。

社長 いずれにしても、今年も乱高下相場は継続しそうだ。株高を期待して目一杯の投資をするのではなく、株価下落に備えて、キャッシュのポジションを確保しておいたほうがいいと思うよ。

ライター 昨年は、プライム市場とスタンダード市場は上昇したけど、個人投資家好みのグロース市場は年間通して下落した。グロース市場の巻き返しは期待できないのかな?

社長 当分、厳しいんじゃないか。顧客の中にも復活を期待して含み損の出ている中小型株を抱いたままの人が多い。そんな投資家が売り場を探しているんだから、上値は重いと思うよ。

ライター もう仕手株の時代じゃないってことだな。

社長 その通り。昨年もそうだったけど、ど真ん中の大型株でも十分に上昇している。中小型株の水準訂正はいずれあるだろうけど、上がり始めてから乗っても十分に間に合うはずだ。いつまでも仕手材料株にこだわってると、今年も大きなチャンスを逃すぞ(笑)。

ライター わかっちゃいるんだけどなあ……。

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