Infoseek 楽天

トラトラ株 円安進み内需系中心に多くの企業収益にネガティブに作用 業績面で影響を受けにくい銘柄群を物色の中心に 「WOLVES HAND」など

zakzak by夕刊フジ 2024年6月29日 10時0分

6月26日のニューヨーク外国為替市場で、円相場は一時1ドル=160円88銭と、1986年12月以来およそ37年半ぶりの円安・ドル高水準をつけた。

円安はわが国の輸出関連企業やインバウンド(訪日外国人)需要を取り込める企業の業績・株価にはポジティブだ。しかしながら、原材料価格などの上昇要因(コストアップ要因)でもあり、内需系中心に多くの企業収益にはネガティブに作用する。

このため、輸出関連・インバウンド関連に加え、業績面で為替の影響を受けにくい銘柄群が、物色の中心となる。

「WOLVES HAND」市場規模拡大

まず、動物病院を展開するWOLVES HAND(194A)は、ペット(犬・猫)飼育頭数が横ばいないしは微減の傾向にあるにもかかわらず、1頭当たりの医療費が増加傾向にあるため、市場規模は拡大傾向だ。これが注目ポイント。

同社グループは、一次診療と二次診療(専門的で高度な設備を用いた検査や手術)のいずれかに特化するのではなく、爪切りなどの身近なケアからCTやMRI、放射線治療装置を備えた高度医療を含む総合的な動物医療サービスをシームレスに提供できる態勢を整えている。同社グループの診療施設は、おおむね良好な稼働状況で、足元の業績は堅調に推移している。

ポケモン関連「ワンダープラネット」

次にワンダープラネット(4199)は、「ポケットモンスター」シリーズの企画・開発を手がけるゲームフリークと共同開発した「パンドランド」の国内サービスを6月24日から開始した。これが注目ポイント。

パンドランドは、未開の地が広がる世界を舞台に、探検隊の隊長となって伝説のお宝を探すカジュアル海洋冒険譚RPGだ。同社の2024年8月期の通期見通しは、前期比で減収ながら営業黒字を想定している。同社が運営していたゲームアプリ「ジャンプチ ヒーローズ」のサービスは今年3月に終了したが、通期で営業黒字の想定は変わらないという。

そして、学びエイド(184A)は好業績が注目ポイント。同社は、「学びエイドマスター」をはじめとする各種サービスにおいて、良質な映像コンテンツの充実が不可欠だと考えている。現状では中学・高校の学習範囲を網羅する映像コンテンツを提供しているが、時代とともに多様化・変化する教育ニーズに対応していくことが重要だ。

これらに対応するため、コンテンツ制作体制を強化。中高生だけでなく、小学生まで対象範囲を拡大し、新しい良質な映像コンテンツを継続的に提供することに取り組んでいくという。 (株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

この記事の関連ニュース