安倍晋三元首相の妻、昭恵さんが15日、ドナルド・トランプ次期米大統領と面会することになった。米CNNが報じた。安倍元首相が2022年7月に凶弾に倒れた後も、トランプ氏は昭恵さんと定期的に連絡を取り、政府が絡まない個人的な関係で面談が実現したという。トランプ氏が来年1月20日の大統領就任式に各国の首脳を招く意向と伝えられるなか、いまだに面会できていない石破首相で日米関係は大丈夫か。
CNNの記事によると、注目の面会は、米南部フロリダ州の私邸「マールアラーゴ」で夕食をともにしながら行われ、トランプ氏の妻、メラニアさんも同席するとみられるという。
安倍元首相は、2016年の米大統領選でトランプ氏が初当選した直後、外国の首脳として初めて会談を行い、「蜜月関係」を築いた。記事ではトランプ氏と昭恵さんは良好な関係を維持し、トランプ氏が昭恵さんに電話をかけて近況を尋ねることがあるというエピソードを紹介した。
トランプ氏は就任前から、各国の首脳と会談を重ね、外交を実質始動させている。
キャロライン・レビット次期米大統領報道官は12日放送のFOXニュースの番組で、来年1月の大統領就任式に他国の首脳を招待したと語った。招待者には中国の習近平国家主席も含まれているが、石破首相が入っているかは分かっていない。CBSテレビは12日、習氏が出席しない見通しと伝えた。
石破首相は11月の南米訪問の帰国途中、トランプ氏との対面会談を模索したが実現せず、今も見通しが立っていない。石破首相はトランプ氏と早期会談をできるのか。日米関係はどうなりそうか。
八幡氏「積極姿勢を示していない影響か」
評論家の八幡和郎氏は、「トランプ氏との早期会談が実現していない背景には、石破首相側が積極的に会いたいという姿勢を示していない影響が大きいのではないか。トランプ氏との関係では、安倍元首相ですらときに苦労しながらも切り抜けていたが、石破首相がもし及び腰であるとすればリーダーの責任感に欠ける。1月20日の就任式に招待されたとしても、通常国会の会期中であれば、それを理由に石破首相が出席を断る可能性もある。ただ、遅くとも来年2月中までに日米首脳会談が行えないということがあれば、その影響は極めて大きく、あってはならない」と語った。