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「遅すぎた」萩生田光一氏の都連会長辞任 都知事選、敗北も責任取らない野党幹部への牽制か

zakzak by夕刊フジ 2024年7月17日 15時0分

自民党の萩生田光一前政調会長は16日、東京都議補選(7日投開票)で大敗した責任を取り、都連会長を辞任する意向を示した。萩生田氏は敗因とされる自民党派閥の裏金事件で処分を受けている。「都連会長の辞任が遅すぎた」との指摘もある一方、同日投開票だった都知事選で敗北しながら責任を取らない野党幹部への牽制(けんせい)という見方もある。

「指揮を執った私の責任は大きかった。責任を取らざるを得ないと決断した」「(後任は)できるだけ早く選考したい。人心を一新し、新しい体制でしっかりやっていこうと決めた」

萩生田氏は16日の都連幹部会合後、党本部で記者団にこう語った。辞任時期は、都連が来月以降に後任の会長を選定した後となる。

注目の都議補選(欠員9)で、自民党は萩生田氏の地元、八王子市選挙区で敗北するなど、擁立した8選挙区で「2勝6敗」だった。

萩生田氏は、国民の怒りが爆発した派閥裏金事件で党役職停止1年の処分を受けたが、都連会長は党本部の役職ではないとして続投していた。

このため、「都連会長の辞任が遅すぎた」という批判がある一方、野党との差別化を図ったという指摘もある。

立憲民主党は、都知事選で支援した前参院議員の蓮舫氏が「2位」にも届かない「3位」と惨敗したが、都連会長の長妻昭政調会長や、同幹事長の手塚仁雄衆院議員は続投する方向を示している。

政治評論家の有馬晴海氏は「党役職停止の時点で、都連役職も辞すべきとの批判はあった。萩生田氏としては、都知事選と都議補選の陣頭指揮を執って成果を挙げるつもりだったが、果たせなかった。今回、ケジメをつけたかたちだ。幹部が続投する立憲民主党と比べて、『組織としてしっかりしている』ことを示した形にもみえる。ただ、これで自民党が改善に向かうとはいえない」と語った。

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