Infoseek 楽天

河本力、姉・結の教えで2年ぶりVへ 暫定首位発進「いい時を迎えたい」 誕生日にビッグスコアで恩返し フジサンケイクラシック初日

zakzak by夕刊フジ 2024年8月30日 14時39分

国内男子ゴルフ「フジサンケイクラシック」第1日(29日、山梨・富士桜CC=7424ヤード、パー70)

標高1000メートルの高地に広がる富士桜CC。平地に比べ、飛距離が出る環境にも、今季ドライビングディスタンス部門で322・56ヤードのトップに立つ河本力(24)の言葉はさりげない。

「いや、全然飛んでない。雨が降って、湿度が高いし、飛んでない気がします。ま、飛ばないでいてくれた方がコントロールできるんで…」

ところが、600ヤード、パー5の15番がすごい。ドライバーはフェアウエー左の木に当たっての飛距離ロスにも327・82ヤードを計測。初日、ナンバーワンである。「天気が良かったら、どこまで飛んでいくかわからない。これくらいがちょうどいい」って。そしてピンまで残り283ヤードを3Wでグリーン右カラーまで運んで難なくバーディーを奪ったのである。

台風の影響により降る雨で地面がぬかるみ、ランが出ない。キャリーが出る飛ばし屋には利がある。3つのパー5ですべてスコアを伸ばすなど8バーディー、1ボギーの63。降雨でサスペンデッドになったが、初日7アンダーで暫定首位である。

2年前のルーキーイヤーで2勝、脚光を浴びたが、「当時は勢いでやっていた」と振り返る。今季は春先から何度も扁桃腺炎で熱を出して体調を崩した。6月は全米オープンを含み、4大会連続予選落ちし、どん底にいた。8月上旬の「横浜ミナト」の練習日、女子プロの姉・結に助けを求めて徹底的にレッスンを受けたのだった。

「姉は練習の量とかより質がすごい。何をすればいいのかを考える。ゴルフ脳がすごい。クラブの使い方とか、教えてもらった。で、満足いくショットが打てるようになった」。前週の「Sansan KBCオーガスタ」で今季初のトップ10入り(10位)した。

そんな頼りになる姉は8月の「NEC軽井沢72」で5年ぶりの優勝。実は富士桜初日の29日は姉の26歳の誕生日、弟はビッグスコアで恩返しした。週末には姉も会場に駆け付けるという。「いい時を迎えたい」と弟は2年ぶりの優勝を思い描いた。 (清水満)

この記事の関連ニュース